こと‐えり【言選り】
用語を選択すること。言葉選び。「文を書けど、おほどかに—をし」〈源・帚木〉
こと‐かたら・う【言語らふ】
[動ハ四]言葉を交わす。語り合う。「音にのみ聞けば悲しなほととぎす—・はむと思ふ心あり」〈かげろふ・上〉
言(こと)通(かよ)・う
言葉が通じる。思いが通じる。「まれにも—・ひ給ふべき御あたりをも、さらに馴れ給はず」〈源・蓬生〉
こと‐がき【事書(き)】
1 文書で「一、…の事」という書式で書くこと。また、その書式で書いたもの。箇条書き。 2 古文書学の用語。公文書の本文の前にあって、「…事」と主旨を要約して記載した部分。 3 (「言書き」とも書...
こと‐がま・し【言囂し】
[形シク]言葉が多い。口やかましい。うるさい。「さがなく—・しきも、しばしは、なまむつかしう」〈源・夕霧〉
こと‐がら【言柄】
歌などの、言葉の品位や趣。「今の世の人の詠みぬべき—とは見えず」〈徒然・一四〉
言(こと)加(くわ)・う
1 口添えする。助言する。「男(をのこ)は—・へさぶらふべきにもあらず」〈枕・二三〉 2 唱和する。声を合わせる。「主のおとども—・へ給ふ」〈源・胡蝶〉
こと‐ぐさ【言種】
1 いつも口にすること。口ぐせ。「山里に問ひ来る人の—はこの住まひこそ羨(うらや)ましけれ」〈新古今・雑中〉 2 話のたね。語りぐさ。話題。「このごろ、世の人の—に…と、ことにふれつつ言ひ散らす...
こと‐さえく【言喧く】
[枕]外国人が意味の通じない言葉をしゃべる意から、「韓(から)」「百済(くだら)」にかかる。ことさやぐ。「—辛(から)の崎なる」〈万・一三五〉 「—百済の原ゆ」〈万・一九九〉
こと‐さやぐ【言喧ぐ】
[枕]《「ことさえく」の音変化》「から」にかかる。→言喧(ことさえ)く「—唐人(からひと)なれば」〈謡・白楽天〉