すい【誰】
[常用漢字] [音]スイ(漢) [訓]だれ たれ た 人の名を尋ねる語。だれ。「誰何(すいか)」 [難読]彼誰時(かわたれどき)・誰某(たれがし)・誰某(だれそれ)
すい‐か【誰何】
[名](スル)相手が何者かわからないときに、呼びとめて問いただすこと。「守衛に—される」
た【誰】
[代]不定称の人代名詞。だれ。たれ。→誰(た)が「—にかも依らむ神の宮人」〈記・下・歌謡〉
た‐が【誰が】
[連語]《代名詞「た」+格助詞「が」》 1 (連体修飾語としての用法)だれの。「—ために鐘は鳴る」「防人にゆくは—背と問ふ人を見るがともしさ物思(ものもひ)もせず」〈万・四四二五〉 2 (主語と...
た‐が‐そで【誰が袖】
《古今集・春上の「色よりも香こそあはれと思ほゆれ誰が袖ふれし宿の梅ぞも」の歌から》 1 匂袋(においぶくろ)の名。衣服の袖の形に作った袋を二つひもで結び、たもと落としのようにして携帯した。 2 ...
たがそでそう【誰袖草】
中里恒子の小説。昭和53年(1978)刊行。翌年、第18回女流文学賞受賞。
たがためにかねはなる【誰がために鐘は鳴る】
《原題For Whom the Bell Tolls》ヘミングウェイの長編小説。1940年刊。スペイン内乱で政府軍に参加したアメリカ人青年ロバート=ジョーダンとゲリラの娘との、愛と犠牲的な死を描く。
た‐そ【誰そ】
[連語]《代名詞「た」+助詞「そ」》 1 だれだ。「—、この門たたくは」〈宇治拾遺・一〇〉 2 目下の者に呼びかける語。だれか。だれかいないか。「やいやい、—をらぬか」〈虎寛狂・釣狐〉
たそや‐あんどん【誰哉行灯】
江戸新吉原の遊郭で、各妓楼の店先に立てた、屋根形をのせた辻(つじ)行灯。たそやあんどう。
たれ【誰】
[代]不定称の人代名詞。近世からしだいに「だれ」が一般的となり、現代では文語脈の中に残る。「これにて見苦しとは—も得言わじ」〈鴎外・舞姫〉 「嬢子(をとめ)ども—をし枕(ま)かむ」〈記・中・歌謡〉