ゆば【湯葉】
芝木好子の中編小説。昭和35年(1960)「群像」誌に発表。同年、第12回女流文学者賞受賞。自身の母方の祖母をモデルに、湯葉作りの家業を守りつつ懸命に生きる女性の半生を描く。以後「隅田川」「丸の...
ユヒ【由煕】
李良枝(イヤンジ)の短編小説。在日韓国人の祖国における葛藤を描く。昭和63年(1988)発表。同年、第100回芥川賞受賞。
ユビキチン【ubiquitin】
真核生物に普遍的に見られる、76個のアミノ酸からなるたんぱく質の一種。細胞内で異常なたんぱく質の除去などを担う。この過程はユビキチン化システムとよばれ、標的となるたんぱく質にユビキチンが付加する...
ゆびのほね【指の骨】
高橋弘希の小説。平成26年(2014)、第46回新潮新人賞を受賞したデビュー作。太平洋戦争中のニューギニア戦線の野戦病院を舞台とする戦争小説。戦争を知らない世代による戦争文学として注目を集め、第...
ゆみとり‐しき【弓取り式】
相撲で、優勝力士が賞として弓を受ける際の儀式。大相撲で、場所中の毎日、結びの一番の勝者に代わって、作法に心得のある力士が故実に従って行う。かつては千秋楽にだけ行われた。
ゆめかたり【夢かたり】
後藤明生の長編小説。昭和50年(1975)「海」誌に連載。昭和51年(1976)刊、同年第5回平林たい子賞受賞。
夢(ゆめ)かと許(ばか)り
夢ではないかと思うほど。思いがけないことに出会ったときなどに用いる。「受賞の知らせに—驚いた」
ゆめがおさんによろしく【夢顔さんによろしく】
西木正明による小説。近衛文麿の嫡男、近衛文隆の生涯を描く。平成11年(1999)刊行。翌年、第13回柴田錬三郎賞を受賞。
ゆめのかべ【夢の壁】
加藤幸子の小説。終戦前後の北京(ペキン)で幼少期を過ごした日本人少女と、戦争で母親を亡くした中国人少年との心の交流を描く。昭和57年(1982)発表。同年、第88回芥川賞受賞。
ゆめのきざかぶんきてん【夢の木坂分岐点】
筒井康隆の長編小説。平凡なサラリーマンが夢・虚構・現実の中を彷徨う。昭和62年(1987)刊行。同年、第23回谷崎潤一郎賞受賞。