あくのはな【悪の華】
《原題、(フランス)Les Fleurs du Mal》ボードレールの詩集。1857年刊。詩人の誕生から死に至る魂の遍歴を新しい詩風で描き、近代詩の源流となった。
イタリアのハロルド
《原題、(フランス)Harold en Italie》ベルリオーズのビオラ独奏と管弦楽のための交響曲。全4楽章。1834年作曲。バイロンの長編の物語詩「チャイルドハロルドの遍歴」に着想を得てつく...
イン‐メモリアム【(ラテン)In Memoriam】
テニソンの長詩。1850年刊。妹の婚約者でもあった親友の死を悼みつつ、17年間にわたって生と死の問題をめぐる作者の心の遍歴をうたったもの。
ウィルヘルム‐マイスター【Wilhelm Meister】
ゲーテの長編小説。「修業時代」(1796年成立)と「遍歴時代」(1829年成立)の2部から成る。ドイツ教養小説の代表作。
うしなわれたときをもとめて【失われた時を求めて】
《原題、(フランス)À la recherche du temps perdu》プルーストの長編小説。1913〜1927年刊。時間によって磨滅されない永遠なるものを無意志的記憶の中に見いだすに至...
エピキュリアン‐マリウス【エピキュリアン・マリウス】
《原題Marius the Epicurean》ペーターの長編小説。1885年刊。全2巻。マルクス‐アウレリウス帝時代のローマを舞台に、青年マリウスの精神の遍歴を描いた教養小説。
オリバー‐ツイスト【Oliver Twist】
ディケンズの長編小説。1838年刊。孤児オリバーの遍歴を描きつつ、社会悪を追及した作品。当時の救貧院の惨状を告発した点にも意義があるとされる。
かげろうにっき【蜻蛉日記】
右大将藤原道綱の母の日記。3巻。天延2年(974)以後の成立。夫の兼家(かねいえ)との不安定な結婚生活に苦悩しながら、子の道綱への愛や芸術の世界に目覚めていく心の遍歴を描く。かげろうのにき。
ぎんゆう‐しじん【吟遊詩人】
1 中世ヨーロッパで、恋愛歌や民衆的な歌を歌いながら各地を遍歴した芸人。 2 ⇒トルバドゥール [補説]作品名別項。→吟遊詩人
げんだいじんのへんれき【現代人の遍歴】
亀井勝一郎の評論「わが精神の遍歴」の、発表当初の題名。