きょうゆ‐じょ【教諭所】
江戸中期以降、各地に常設された成人ないし青年のための社会教育機関。多く郷学(ごうがく)を兼ね、生活心得・人倫道徳の説諭、素読・習字の教授、諸技術の指導などを行った。
きょむ‐の‐がく【虚無の学】
中国の戦国時代、老子が唱え、荘子などが受け継いだ学問。自然のままに、無為であることを道徳の極致とする。その末流が道家(どうか)となった。
きんよく‐しゅぎ【禁欲主義】
肉体的また世俗的欲望を抑え、道徳・宗教上の理想を実現しようとする立場。
ぎ‐む【義務】
1 人がそれぞれの立場に応じて当然しなければならない務め。「—を果たす」⇔権利。 2 倫理学で、人が道徳上、普遍的・必然的になすべきこと。 3 法律によって人に課せられる拘束。法的義務はつねに権...
ぎゃく【逆】
[名・形動] 1 物事の順序・方向などが反対であること。また、そのさま。さかさま。「立場が—になる」「—コース」⇔順。 2 論理学で、ある命題の主語と述語を換位して得られる命題。「pならばqであ...
ぎょう‐き【澆季】
《「澆」は軽薄、「季」は末の意》 1 道徳が衰え、乱れた世。世の終わり。末世。「—溷濁(こんだく)の俗界」〈漱石・草枕〉 2 後の世。後世。末代。「—にこれを伝へたり」〈平治・上〉
ぎょう‐はく【澆薄】
[名・形動]道徳が衰えて人情のきわめて薄いこと。また、そのさま。「人情の—に流るるをいと嘆かわしきことに思いて」〈逍遥・小説神髄〉
ぎょう‐り【澆漓】
《「澆」「漓」ともに、薄い意》道徳が衰え、人情の薄いこと。「是世—の俗に及び、人梟悪の心を挟(さしはさ)む故なり」〈盛衰記・二〉
くんしゅ‐どうとく【君主道徳】
ニーチェの用語。弱者の道徳としての奴隷道徳に対し、権力への意志に基づいて生の充実感にあふれた強者の道徳。
けいこう‐せい【傾向性】
《(ドイツ)Neigung》 1 倫理学で、広義には性向の意。カントでは習慣的になった感覚的欲望の意で、これに基づく行為にはたとえ道徳法則と外面上合致しても道徳的価値はないとされ、理性と対立する...