のわき‐だ・つ【野分き立つ】
[動タ四]野分きらしい風が吹く。「—・ちて、にはかに肌寒き夕暮れのほど」〈源・桐壺〉
のわき‐の‐かぜ【野分きの風】
「野分き」に同じ。「夜すがらの—の跡見ればすゑふす萩に花ぞまれなる」〈玉葉集・秋上〉
の‐わけ【野分け】
「野分き」に同じ。「さらぬだに下葉折れゆくかるかやの—にあへる景色やいかに」〈丹後守為忠百首〉
むべ【郁子/野木瓜】
アケビ科の蔓性(つるせい)の常緑低木。山地に生え、葉は手のひら状の複葉。5月ごろ、雄花と雌花とをつける。実は熟しても裂けず、生食される。ときわあけび。うむべ。うべ。《季 秋 花=春》「—の門くぐ...
や【野】
1 ひろびろとした地。のはら。の。「風強く秋声—にみつ」〈独歩・武蔵野〉 2 官職につかないこと。民間。「—にある逸材」
や【野】
[音]ヤ(呉)(漢) [訓]の [学習漢字]2年 〈ヤ〉 1 のはら。「野営・野外/原野・広野・荒野・山野・戦野・田野・平野・牧野・緑野・林野」 2 自然のままの。「野趣・野獣・野生」 3 い...
や‐えい【野営】
[名](スル)野外に陣営を張ること。野外にテントを張って宿泊すること。また、その陣営。キャンプ。「山中で—する」「—地」
や‐えん【野猿】
野生の猿。「さる」が「去る」に通じるとして忌み、「やえん」という。
や‐おう【野翁】
田舎の老人。野老。村老。また、老いた自分をへりくだっていう語。「—恙(つつが)なく」〈芭蕉書簡〉
や‐おん【野音】
「野外音楽堂」の略。特に「日比谷野外音楽堂」の通称。