こく‐せん【石銭】
江戸時代、浦賀・大坂・長崎などで、入港する廻船に課す税。積み荷の数量にかかわらず、その船の石数に応じて徴収した。こくぜに。
こく‐ぜに【石銭】
「こくせん(石銭)」に同じ。
こし‐ぜに【腰銭】
小出し用に巾着(きんちゃく)などに入れて持ち歩いた小銭。「あるいは煙管筒又は—、思ひ思ひの身ごしらへをかしく」〈浮・栄花一代男〉
こ‐せん【古銭/古泉】
1 昔、通用したぜに。古いぜに。 2 近世、寛永通宝以前の古い貨幣。また、中国から渡った開元通宝・永楽銭など。⇔新銭。
こ‐ぜに【小銭】
1 細かいお金。少額の金銭。「—入れ」 2 高額ではないが、ちょっとまとまったお金。「こつこつと—をためる」
こづかい‐せん【小遣い銭】
生活費とは別にしたちょっとした買い物や娯楽など、日常の雑費に充てる金銭。ポケットマネー。「—にも事欠く」
こづかい‐ぜに【小遣い銭】
「こづかいせん」に同じ。「—などひそかに与えつ」〈逍遥・当世書生気質〉
こまひき‐ぜに【駒牽き銭】
人が駒を引いていく図柄の絵銭(えぜに)。江戸時代に民間で作られたもの。金のたまるまじないとして財布に入れ、または銭差10文ごとに1枚ずつ挟んだという。こまひきせん。
ころ‐ぜに【ころ銭】
1 洪武銭(こうぶせん)の異称。 2 室町から江戸時代、すり減った銭、また、質の悪い銭のこと。ころせん。ころ。
ごしゅ‐せん【五銖銭】
中国の前漢、武帝の時代に鋳造された銅銭。重さ5銖(約3グラム)で、表面に「五銖」の文字がある。以後、隋時代まで用いられた。