さる‐がく【猿楽/申楽/散楽】
1 平安時代の芸能で、一種のこっけいな物まねや言葉芸。唐から伝来した散楽(さんがく)に日本古来のこっけいな技が加味されたもの。相撲節(すまいのせち)や御神楽(みかぐら)の夜などの余興に即興で演じ...
さんごくぶっぽうでんずうえんぎ【三国仏法伝通縁起】
鎌倉時代の仏教書。3巻。凝然(ぎょうねん)著。応長元年(1311)成立。インド・中国・日本における各宗の伝播(でんぱ)状況を概説した仏教通史。
さんじゅうろっかせんえまき【三十六歌仙絵巻】
三十六歌仙の肖像を描き、それぞれの略伝と詠歌1首とを書き添えた絵巻。鎌倉初期の作で絵は藤原信実、詞は九条良経と伝える佐竹本(2巻)が特に有名で、似絵(にせえ)の技法による顔貌描写にすぐれる。
さん‐じょ【散所】
1 随身(ずいじん)などがその本官の役所に出仕せず、他の者、特に有力貴族などに所属していること。また、その人。 2 古代末期から中世にかけて、貴族や社寺に隷属し、労務を提供する代わりに年貢を免除...
さんじょう‐ぶっしょ【三条仏所】
平安中期以降、定朝(じょうちょう)の弟子長勢を祖とする仏所。円派の仏師が活躍したが、鎌倉時代には七条仏所におされて衰退した。京都三条に仏所を構えたことからの名称。
さん‐だいぶつ【三大仏】
奈良の東大寺、河内の太平寺、近江(おうみ)の関寺の大仏。後世は奈良の東大寺、鎌倉の高徳院、京都の方広寺の大仏をいう。
さん‐ひめ【三姫】
歌舞伎で、時代物の姫役のうち至難とされる三役。「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫、「祇園(ぎおん)祭礼信仰記」の雪姫。
さんぶかなしょう【三部仮名鈔】
鎌倉時代の仏教書。向阿証賢(こうあしょうけん)著。元亨年間(1321〜1324)成立。「帰命本願鈔」3巻・「西要鈔」2巻・「父子相迎」2巻の総称。和文で、浄土宗の教義を説く。
さんぶに‐じとう【三分二地頭】
鎌倉時代、地頭職の分割相続によって、その3分の2を領有する地頭。→一分地頭
さんもん‐さんとう【三問三答】
中世、鎌倉・室町幕府における訴訟手続きの形式。訴人(原告)は申し状(訴状)に具書(証拠書類)を添えて奉行所に訴え、奉行所は論人(被告)に問状(といじょう)を出し、陳状(答弁書)を提出させる。この...