せき‐の‐ふじかわ【関の藤川】
岐阜県不破郡関ヶ原町にある旧跡不破(ふわ)の関付近を流れる藤古川のこと。[歌枕]「美濃国—絶えずして君につかへむ万代(よろづよ)までに」〈古今・神遊びの歌〉
せきのやたっぺ【関の弥太ッペ】
長谷川伸の戯曲。股旅の人情話。昭和38年(1963)、山下耕作監督により映画化。出演、万屋錦之介、十朱幸代ほか。
せき‐の‐やま【関の山】
一生懸命やってできる可能な限度。精いっぱい。「一日に一冊読むのが—だ」
せき‐ふだ【関札】
1 ⇒関所手形 2 ⇒宿札(やどふだ)1
せき‐ぶね【関船】
戦国時代から江戸時代に使われた軍船。小型で速く、周囲に矢倉や狭間(はざま)などを設けたもの。早船。
せき‐みず【関水】
関所のほとりの川やわき水。特に、逢坂(おうさか)の関のほとりの川。「あまたたび行きあふ坂の—に今はかぎりの影ぞ悲しき」〈千載・雑中〉
せき‐むかえ【関迎へ】
来る人を関所まで出迎えること。特に、入京する人を逢坂(おうさか)の関まで出迎えること。⇔関送り。「今日の御—は、え思ひ棄て給はじ」〈源・関屋〉
せき‐もの【関物】
美濃国の関に住んだ刀鍛冶(かたなかじ)が鍛えた刀剣。室町後期が最盛期。丈夫で実用的な刀として知られた。
せき‐もり【関守】
関を守る役人。関所の番人。
せきもり‐いし【関守石】
茶庭の飛び石の岐路に据えた石。蕨縄(わらびなわ)または棕櫚縄(しゅろなわ)で十文字に結わえてある。通り抜けを禁ずる意を示す。