やみ‐とりひき【闇取引】
[名](スル) 1 定められた販路によらず、ひそかに売買したり、公定価格でない値段で売買したりすること。 2 交渉などを、世間に隠れてこっそり行うこと。「対立候補と—する」
やみ‐ながし【闇流し】
物資を定められた販路を通さず、闇取引で売ること。
やみ‐なべ【闇鍋】
「闇汁(やみじる)」に同じ。
やみなべ‐しょうほう【闇鍋商法】
商品やサービスの内容の一部を伏せて販売する方法。包装に味を明記しない菓子や、ミステリーツアーなど。名称は、手に取るまで内容のわからないさまが、闇鍋(闇汁)に似ることから。
闇(やみ)に烏(からす)
見分けがつかないことのたとえ。闇夜に烏雪に鷺(さぎ)。
闇(やみ)に暮(く)・る
1 日が暮れて暗い夜となる。「月も出でて—・れたる姨捨(をばすて)に何とて今宵訪ね来つらむ」〈更級〉 2 悲しみなどのために、分別がつかなくなる。「—・れて臥(ふ)し沈み給へるほどに」〈源・桐壺〉
闇(やみ)に惑(まど)・う
闇夜のために道に迷う。転じて、心が乱れて、適切な判断ができなくなる。「恋の—・う」
やみ‐ね【闇値】
闇取引の値段。「—で買う」
やみのうつつ【闇のうつつ】
後藤宙外の小説。明治30年(1897)「新小説」誌に発表。
やみ‐の‐うつつ【闇の現】
暗やみの中での現実。暗やみの中で、実際にあっても判然としないこと。「かたちの、面影につと添ひておぼさるるにも、—には猶劣りけり」〈源・桐壺〉 [補説]書名別項。→闇のうつつ