きわ【際】
《「ぎわ」の形で、他の語と複合しても用いる》 1 あと少しで別のものになろうとするぎりぎりのところ。境目。また、物の端。「がけの—から見下ろす」「生え—」「波打ち—」 2 ある物にきわめて接近し...
きわ‐ぎわ【際際】
1 人それぞれの分際。「人の—おぼしわきまへつつ」〈源・若菜上〉 2 季節の終わり。特に、盆・暮れなどの、商家の決算期。「正月前の—に旦那(だんな)殿は外が内」〈浄・重井筒〉
きわぎわ・し【際際し】
[形シク]物のけじめがはっきりしているさま。きわだっている。「さても、—・しかりける心かな」〈枕・二九三〉
きわぎわ‐と【際際と】
[副]はっきりと。てきぱきと。「かやうの事、—、かねてより御さだめ候へかし」〈曽我・四〉
きわ‐こと【際殊】
[形動ナリ]きわだっているさま。格別なさま。「—に、賢くて」〈源・桐壺〉
きわ‐ずみ【際墨】
額の形を美しくみせるために、髪の生え際を墨で縁どること。置き墨。「額はただ丸く、—こく」〈浮・一代男・三〉
きわ‐ぞり【際剃り】
生え際の毛を剃ること。特に、水着や下着で隠れる範囲に収まるよう、むだ毛を剃り整えること。
きわ‐だか【際高】
[形動ナリ] 1 きわだっているさま。「しるしをも—に施し給ふなるべし」〈今鏡・二〉 2 気位が高く、いかめしいさま。「あまり—なるおほせこそ苦しけれ」〈夜の寝覚・五〉 [名]季節の終わり、...
きわ‐だか・し【際高し】
[形ク]特にきわだっている。また、気位が高い。「さすがなるさかしら心の、—・くさいまくれたるやうなる」〈浜松・二〉
きわ‐だけ・し【際剛し/際猛し】
[形ク]きわだって気が強い。また、一本気である。「極(いみ)じくきびしく—・くぞ坐(いま)すかりける」〈今昔・一九・一〇〉