ひい・る【沖る/冲る】
[動ラ五(四)] 1 ひらひらと飛び上がる。空高く舞い上がる。「東天に—・るが如く」〈透谷・ヱマルソン〉 2 高くそびえる。「天を摩し雲に—・る山嶽(やま)の景色」〈露伴・天うつ浪〉
ひ‐えつ【披閲】
[名](スル)書状などを開いてよく見ること。「内外の典籍を—して」〈露伴・運命〉
ひえ‐もの【冷え物/冷え者】
冷えてつめたいもの。特に、からだの冷えたもの。「草臥(くたびれ)もので—で」〈咄・露がはなし・二〉
ひき‐いわい【引(き)祝(い)】
芸者や娼妓が廃業するのを披露する祝い。
ひき‐ちが・える【引(き)違える】
[動ア下一][文]ひきちが・ふ[ハ下二] 1 入れ違いになる。「お吉嬉しく頼み置きて帰れば、其後(あと)へ—・えて来る源太」〈露伴・五重塔〉 2 交差させる。「紙を二枚—・へて包みたれば」〈宇治...
ひき‐ふだ【引(き)札】
1 商品の宣伝や開店の披露などを書いて配る広告の札。「引越は容易に出来ますと云う移転会社の—であった」〈漱石・門〉 2 くじ引きの札。
ひ‐きゅう【貔貅/豼貅】
1 古代中国で、飼いならして戦いに用いたという猛獣。貔は雄で、貅は雌。 2 古代中国で、1の形を描き、兵車に立てた旗。 3 勇猛な将兵。つわもの。「—を増し畜(やしな)い得べし」〈露伴・ひぐらし物語〉
ひぐらしをききつつ【蜩を聴きつゝ】
石井露月の文集。露月没後の昭和10年(1935)に刊行。
ひし・ぐ【拉ぐ】
[動ガ五(四)] 1 押しつけてつぶす。「鬼をも—・ぐ怪力」 2 勢いをくじく。頓挫(とんざ)させる。「説諭(ときさと)して女の愚痴を—・ぎ」〈露伴・プラクリチ〉
[動ガ下二]「ひしげる」の...
ひず・つ【泥打つ】
[動タ四]泥でよごれる。「朝露に裳の裾—・ち夕霧に衣手濡れて」〈万・三六九一〉