塵(ちり)を捻(ひね)・る
恥ずかしがってもじもじする。「お出入りの金売り橘次に、—・って頼みのしるし」〈風流志道軒伝〉
つう‐しん【痛心】
心を痛め悩ますこと。心痛。「孝心深きお浜は一方ならず—をせしが」〈露伴・風流魔〉
つかみ‐からげ【掴み絡げ】
遊女が道中などをするとき、うちかけのすそを持ち上げること。また、その歩き方。「羽織の衿(えり)もしどけなく、—の八文字」〈風流志道軒伝〉
つづら‐がさ【葛笠】
ツヅラフジで編んだ網代笠(あじろがさ)。市女笠(いちめがさ)に似るが、中のみねがやや低いもの。近江(おうみ)国水口(みなくち)の名産。明暦・天和(1655〜1684)ごろ、若い女子の間に流行し、...
つまり【詰(ま)り】
[名] 1 物が詰まること。また、詰まっている度合い。「排水溝の—」「袖丈(そでたけ)の—ぐあい」 2 いろいろと経過して行きつく最後のところ。事の結末。果て。終わり。「とどの—」「身の—」「...
罪(つみ)無(な)くして配所(はいしょ)の月(つき)を見(み)る
流罪の身としてではなく、罪のない身で、配所のような閑寂な土地の月を眺めれば、情趣も深いであろうということ。俗世を離れて風流な趣を楽しむことをいう。
つもごり【晦/晦日】
「つごもり」の音変化。「こちゃ初午より—はどうせうやら、たんと払ひがある」〈洒・風流裸人形〉
つるはちつるじろう【鶴八鶴次郎】
川口松太郎の短編小説。昭和9年(1934)発表。著者による「芸道もの」の代表作。「風流深川唄」「明治一代女」と併せて昭和10年(1935)に第1回直木賞受賞。昭和13年(1938)、昭和31年(...
てら‐いり【寺入り】
1 寺子屋に入門すること。また、その子供。「浅之進七八歳の頃より—の初清書」〈風流志道軒伝〉 2 ⇒寺預(てらあず)け 3 自家からの失火・不行跡などがあったときに、寺にこもって謹慎したこと。
天(てん)の配剤(はいざい)
善には善果、悪には天罰というように、天は物事を適切に配するということ。「ゆめゆめ美妙なる—に不足云うべからず」〈露伴・風流仏〉