しか‐の‐しがらみ【鹿の柵】
《「鹿の作った柵」の意で》ハギの別名。「河水に—かけてけり浮きて流れぬ秋萩の花」〈新古今・秋上〉
しかのその【鹿の園】
《原題The Deer Park》米国の小説家メーラーの長編小説。1955年刊。
しか‐の‐その【鹿の苑】
「鹿野苑(ろくやおん)」を訓読みにした語。「聞きそめし—にはことかへて色色になる四方(よも)のもみぢ葉」〈長秋詠藻・上〉
しか‐の‐つのきり【鹿の角切り】
奈良の春日大社で、毎年秋に、鹿の角を切り落とす行事。《季 秋》
鹿(しか)の角(つの)を蜂(はち)が刺(さ)す
鹿の角を蜂が刺しても、鹿はなんとも感じないように何の手ごたえもないことのたとえ。鹿(しし)の角を蜂が刺す。
しかの‐ぶざえもん【鹿野武左衛門】
[1649〜1699]江戸前期の落語家。大坂の人。通称、安次郎。江戸へ出て、仕方噺(しかたばなし)で人気を博し、江戸落語の祖とされた。著「鹿の巻筆」「鹿野武左衛門口伝咄」など。
しかのまきふで【鹿の巻筆】
江戸前期の咄本(はなしぼん)。5巻。鹿野武左衛門著。貞享3年(1686)刊。収められた笑話は江戸落語の基礎ともなる。
しか‐ぶえ【鹿笛】
猟師が鹿をおびき寄せるために吹く、鹿の鳴き声に似せた笛。竹や角に鹿の胎児の皮やヒキガエルの皮を張る。ししぶえ。《季 秋》
鹿(しか)待(ま)つ所(ところ)の狸(たぬき)
《鹿を捕ろうと待っていたのに、狸が来てそれを捕る意から》期待に反してつまらないものを得ること。予期に反することのたとえ。
鹿(しか)を逐(お)・う
《「史記」淮陰侯伝の「秦其の鹿を失い、天下共に之を逐う」から》地位や政権を得るために競い合うこと。中原(ちゅうげん)に鹿を逐う。