あだし‐ごころ【徒し心】
浮気な心。あだごころ。「君をおきて—を我が持たば末の松山波もこえなむ」〈古今・東歌〉
あだし‐ごと【他し事】
ほかの事。余事。「—はさておき」
あだし‐ちぎり【徒し契り】
口先だけのはかない約束。「人はいさ—の言の葉をまこと顔にや待ち更けぬらん」〈風雅・恋二〉
あだし‐な【徒し名】
浮き名。恋の評判。「世に広がりし—を」〈浄・今宮の心中〉
あだし‐の【徒野/仇野/化野】
京都市右京区嵯峨、小倉山の麓の野。中古、火葬場があり、東山の鳥辺野(とりべの)と併称された。名は「無常の野」の意で、人の世のはかなさの象徴としても用いられた。[歌枕] 墓地。「暁、灰よせなり...
あだし‐よ【徒し世】
はかない世。無常の世。「明日知らぬみ室の岸の根無草何—に生ひ始めけん」〈千載・雑中〉
アダジオ【(イタリア)adagio】
⇒アダージョ
あだ・する【仇する/寇する】
[動サ変][文]あだ・す[サ変]《「あたする」とも》 1 害を及ぼす。また、損なう。「人に—・する猿」「罪なきを—・すれば、忽ちに現罰あるか」〈開目鈔〉 2 敵対する。また、攻め入る。「こは—・...
あだたら‐まゆみ【安太多良真弓/安達太郎檀弓】
古代、陸奥(むつ)国安達郡(福島県)から産出した弓。安達の真弓。
あだたら‐やま【安達太良山】
福島県中北部の火山。標高1700メートル。麓に岳(だけ)など温泉が多い。