かげ‐ばら【陰腹】
人形浄瑠璃や歌舞伎で、登場人物が観客に見えないところで切腹したのを隠して現れ、苦痛をこらえながら心中をあかす演技や場面。「新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)」の園部邸合腹(三人笑い)の段など。
かぎ‐やり【鉤槍】
柄の穂に近いところに、柄と十文字になるように、鉄の細い棒を鉤状につけた槍。敵の槍をからめ落とすのに用いる。
がち‐りん【月輪】
1 《輪のように円いところから》月。がつりん。げつりん。 2 「月輪観(がちりんかん)」の略。
かい‐ろ【薤露】
《薤(にら)の葉の上に置く露は消えやすいところから》人の世のはかないことや、人の死を悲しむ涙をいう語。また、漢の田横の門人が師の死を悲しんだ歌の中にこの語があったことから、葬送のときにうたう挽歌...
かい‐はい【乖背】
[名](スル)そむき反すること。背馳(はいち)。「和合し度いとこそ願え、決して—し睽離(きり)したいとは願わない」〈二葉亭・浮雲〉
蛙(かえる)の行列(ぎょうれつ)
《蛙があと足で立つと、後ろ向きになって前が見えないところから》向こう見ずなこと。また、そのような人々の集まり。
かき‐だ・す【掻き出す】
[動サ五(四)] 1 手や道具でかいて外に出す。かいだす。「船底の水を—・す」 2 かきはじめる。「かゆいところを—・す」
かがく‐せん【化学線】
紫外線のこと。化学的反応を起こしやすいところからいう。
筐(かたみ)の水(みず)
筐にくんだ水は漏れやすいところから、物事の当てにならないことのたとえ。「たえぬるか影だにあらばとふべきを—は水草(みくさ)ゐにけり」〈かげろふ・上〉
かっか‐そうよう【隔靴掻痒】
《「無門関」序から。靴の上から足のかゆいところをかく、の意》思うようにならないで、もどかしいこと。核心にふれないで、はがゆいこと。「—の感」