おに‐むしゃ【鬼武者】
勇猛な武士。荒武者。
おに‐むすめ【鬼娘】
1 見世物で、死体を食うなどというふれこみの娘。 2 容姿が醜く恐ろしいようすの娘。また、気性の激しい娘。
おに‐もじ【鬼綟】
麻糸または太い綿糸で紗織りにした目の粗い布。「麻袴に—の肩衣(かたぎぬ)」〈浮・永代蔵・二〉
鬼(おに)も十八(じゅうはち)番茶(ばんちゃ)も出花(でばな)
鬼でも年ごろになれば少しは美しく見え、番茶でもいれたばかりは香りがある。器量が悪くても年ごろになれば少しは娘らしい魅力が出てくるということのたとえ。
お‐にもつ【御荷物】
1 持ち主を敬って、その荷物をいう語。「—をお持ちいたしましょう」 2 「荷物2」に同じ。「仲間の—になる」
おに‐もの【鬼物】
狂言の分類の一。和泉流で、鬼・閻魔(えんま)・雷の登場するもの。鷺(さぎ)流では鬼事、大蔵流では山伏物も含め、鬼山伏狂言という。→鬼畜物(きちくもの)
おに‐やく【鬼役】
貴人に出す飲食物の毒味役。→鬼食い →鬼飲み「貴人に物を参らするには、—毒味をなすべき筈」〈伎・吉備大臣〉
おに‐やぶそてつ【鬼藪蘇鉄】
オシダ科の常緑、多年生のシダ。暖地の海岸近くに自生し、高さ約1メートル。ヤブソテツより堅い。葉は羽状で、柄に褐色の鱗片(りんぺん)がある。
おに‐やらい【鬼遣らい】
《悪鬼すなわち疫病を追い払うことの意》「追儺(ついな)」に同じ。《季 冬》
おに‐やんま【鬼蜻蜓/馬大頭】
オニヤンマ科のトンボ。体長約10センチで、日本のトンボでは最大。体は黒色に黄色の横縞がある。幼虫は細流の砂中で育ち、初夏のころに羽化し、道路や水路の上を往復して飛ぶ。《季 秋》