君子(くんし)の交(まじ)わりは淡(あわ)きこと水(みず)の如(ごと)し
《「荘子」山木から》君子は人と交わるのに、水のようにさっぱりしているので、友情は永く変わることがない。
君子(くんし)は危(あや)うきに近寄(ちかよ)らず
君子はいつも身を慎んでおり、危険なことはおかさない。
君子(くんし)は器(き)ならず
《「論語」為政から》ある用途のために作られた器物と異なり、君子は一技一芸にかたよらず、完全円満である。
君子(くんし)は三端(さんたん)を避(さ)く
《「韓詩外伝」七から。三端は筆端・鋒端・舌端の三つ》君子は文章・武術・弁論で人と争うことはしないということのたとえ。
君子(くんし)は周(しゅう)して比(ひ)せず小人(しょうじん)は比(ひ)して周(しゅう)せず
《「論語」為政から。「周」はあまねく、「比」はべたべたするの意》君子は広く公平に人と親しむが、小人は特定の仲間とだけ親しみがちである。
君子(くんし)は人(ひと)の美(び)を成(な)す
《「論語」顔淵から》君子は人の美点・長所を見つけて、それを助け、大成させる。
君子(くんし)は独(ひと)りを慎(つつし)む
《「礼記」大学から》君子は他人が見ていない所でもその行いを慎む。
君子(くんし)は豹変(ひょうへん)す
《「易経」革卦から》君子は過ちを改め、善に移ることが際だってはっきりしている。俗に、態度や考えが急変するたとえにもいう。
君子(くんし)は交(まじ)わり絶(た)ゆとも悪声(あくせい)を出(いだ)さず
《「史記」楽毅伝から》君子は交際を絶ったあとでも、決して相手の悪口を言わない。
くんし‐ひょうへん【君子豹変】
⇒君子は豹変す