もえ‐ぎ【萌え木】
若葉の芽吹きはじめた木。「老いにけり庭の—の木暗きにそこはかとなき涙止まらで」〈為頼集〉
もうし‐かわ・す【申(し)交(わ)す】
[動サ五(四)] 1 約束する。特に、夫婦になる約束をする。「—・した間柄」 2 「言い交わす」の謙譲語。話し合う。また、おつきあいする。「すぐさず歌詠み奉りなどして、いたき者とて常に—・す者あ...
もう‐せい【猛勢】
[名・形動ナリ] 1 勢いの盛んなこと。また、そのさま。「—なる事は、緒方勝りて候ふらん」〈義経記・四〉 2 《「もうぜい」とも》勇猛な軍勢。「これこそ—なるべきが、嫡子義朝について、多分は内裏...
やき‐たち【焼き太刀】
《「やきだち」とも》焼き鍛えた太刀。「—の稜(かど)打ち放ち大夫(ますらを)の祝(ほ)く豊御酒(とよみき)に我酔ひにけり」〈万・九八九〉
やく‐づか【厄塚】
厄神を封じこめるために設ける臨時の塚。京都の吉田神社のものが名高く、節分の夜に火祭りをして、最後に土器(かわらけ)を群衆が奪い合って厄よけに持ち帰る。《季 冬》「—の煙にむせび拝みけり/王城」
ゆき‐どま・る【行(き)止(ま)る】
[動ラ五(四)] 1 進んで行って、そこで止まる。いきどまる。「砂利を軋(きし)る車輪がはたと—・った」〈漱石・虞美人草〉 「待つ人は—・りつつあぢきなく年のみ越ゆるよさのおほ山」〈和泉式部集〉...
ゆう‐ぎぬた【夕砧】
夕方打つきぬた。また、その音。《季 秋》「飯(めし)けむり賑(にぎは)ひにけり—/一茶」
ゆう‐ごり【夕凝り】
《古くは「ゆうこり」》露や霜などが夕方凝り固まること。また、そのもの。「—の霜置きにけり朝戸出にいたくし踏みて人に知らゆな」〈万・二六九二〉
ゆいめい‐ろん【唯名論】
実念論に反対して、実在するのは個物であり、普遍は個物のあとに人間がつくった名辞にすぎないと考える立場。ロスケリヌス・オッカムがその代表者。名目論。ノミナリズム。→普遍論争
ゆう‐ぜち【夕節】
夕方にする節振舞(せちぶるまい)。盆や正月などの節日(せちにち)の夕方にごちそうすること。「—の人に紛れて入りにけり」〈浄・五枚羽子板〉