なが・める【眺める】
[動マ下一][文]なが・む[マ下二] 1 視野に入ってくるもの全体を見る。のんびりと遠くを見る。広く見渡す。「星を—・める」「田園風景を—・める」 2 じっと見つめる。感情をこめて、つくづくと見...
なき‐しき・る【泣き頻る/鳴き頻る】
[動ラ五(四)] 1 (泣き頻る)しきりに泣く。続けて泣く。「—・る幼子」 2 (鳴き頻る)虫や鳥などが絶え間なく鳴きつづける。しきりに鳴く。「松虫が—・る」
なき‐た・てる【泣(き)立てる/鳴(き)立てる】
[動タ下一][文]なきた・つ[タ下二] 1 (泣き立てる)声をあげてしきりに泣く。「おなかをすかせた赤ん坊が—・てる」 2 (鳴き立てる)虫・鳥獣などが声高に鳴く。「子犬がきゃんきゃん—・てる」
な‐く
《打消しの助動詞「ず」のク語法。上代語》ないこと。→なくに「ももしきの大宮人の熟田津(にきたつ)に船乗しけむ年の知ら—」〈万・三二三〉
な‐ぐわ・し【名細し/名美し】
[形シク]名高い。名がりっぱである。「—・しき稲見の海の沖つ波千重に隠りぬ大和島根は」〈万・三〇三〉
なげか・う【嘆かふ】
[連語]《動詞「なげ(嘆)く」の未然形+反復継続の助動詞「ふ」。上代語》嘆きつづける。しきりに嘆息する。「隠(こも)り恋ひ息づき渡り下思(したも)ひに—・ふ我が背」〈万・三九七三〉
なげか・し【嘆かし】
[形シク]《動詞「なげ(嘆)く」の形容詞化》「嘆かわしい」に同じ。「明日知らぬ世のさすがに—・しきも」〈源・総角〉
なご・し【和し】
[形ク] 1 なごやかである。穏やかである。「鶏の声など、さまざま—・うきこえたり」〈かげろふ・下〉 2 柔らかである。「高麗(こま)の紙の膚こまかに—・うなつかしきが」〈源・梅枝〉
なじょう
[副]「なんじょう
」に同じ。「—、かかる見苦しき人がさる事は思ひかくる」〈落窪・一〉
[連体]「なんじょう
」に同じ。「さる幼きほどなれば、—わざをもえせず」〈宇津保・俊蔭〉 「—事にさは...
な・す【寝す】
[動サ四]《動詞「ぬ(寝)」に上代の尊敬の助動詞「す」が付いて音変化したもの》「寝る」の尊敬語。寝ていらっしゃる。「沖つ波来寄する荒磯(ありそ)をしきたへの枕とまきて—・せる君かも」〈万・二二二〉