わい‐て【別いて】
[副]《「わきて」の音変化》とりわけ。格別。「—も里人をほむるぞそら目なる」〈宇津保・蔵開上〉
め‐だ・つ【目立つ】
[動タ五(四)]とりわけ人目をひく。きわだって見える。「—・って上達する」「—・たない存在」「—・つ色」
ふよう‐ふきゅう【不要不急】
する必要もなく、また、急いでもいないこと。とりわけ重要でもない用事などについていう。「—の外出を控える」 [補説]無くても困らず、特に急いで揃える必要のない品物などにも用いる。
なかん‐ずく【就中】
[副]《「就中」を訓読みにした「なかにつく」の音変化》その中でも。とりわけ。「すべての学科にいえるが、—語学は重要だ」
とく‐べつ【特別】
[名・形動]他との間に、はっきりした区別があること。他と、はっきり区別して扱うこと。また、そのさま。格別。「—な(の)準備」「—な(の)感情は持っていない」「—に許可する」「—サービス」 [...
とり‐よろ・う
[動ハ四]語義未詳。とりわけてよいさまであるの意とも、すべてのものが集まり整うの意とも、宮の近くに寄っているの意ともいう。「大和には群山(むらやま)あれど—・ふ天(あめ)の香具山」〈万・二〉
とり‐わけ【取(り)分け】
[副]《動詞「取り分ける」の連用形から》特に。ことに。とりわけて。「今年の夏は—暑い」
とり‐わ・く【取り分く】
[動カ四]特に他と異なっている。特別である。「御前よりも—・きさるべきものどもをいださせ給ふ」〈大鏡・頼忠〉 [動カ下二]「とりわける」の文語形。
中(なか)に就(つ)いて
《「就中」の表記の訓読から生じたもの》その中でもとりわけ。なかんずく。「世の中といふもの、…定まりたる事侍らね、—も女の宿世(すくせ)はいと浮かびたるなむあはれに侍る」〈源・帚木〉
なか‐にも【中にも】
[連語]多くの中でとりわけ。なかでも。「どれも秀作だが、—この小品は珠玉だ」