なみ‐の‐あや【波の綾】
さざ波の立つさまを綾織物に見立てた語。「御几帳の裾ども川風に涼しさまさりて、—もけざやかに見えたるに」〈栄花・初花〉
なみのうえ‐ぐう【波上宮】
沖縄県那覇市にある神社。祭神は伊弉冉尊(いざなみのみこと)・速玉男尊(はやたまおのみこと)・事解男尊(ことさかのおのみこと)。波上権現。波上(はじょう)宮。
なみのこ‐がい【波の子貝】
フジノハナガイ科の二枚貝。潮間帯の砂地にすみ、干満の波にのり移動する。殻長約2センチ。貝殻は丸みのある三角形で平たく、白色・褐色・紫褐色など。なみあそび。
なみ‐の‐せきもり【波の関守】
波を関守に見立てた語。「都に帰る夢をさへ通さぬ—に、いとど涙を催され」〈太平記・二〉
なみ‐の‐たより【波の便り】
打ち寄せる波が伝える便り。波の使い。「いにしへの跡をば告げよ浜千鳥昔にかへる—に」〈続拾遺・雑上〉
なみ‐の‐つづみ【波の鼓】
波の音を鼓を打つ音にたとえていう語。また、波の調べのように打つ鼓。「石に精あり、水に音あり、—も時を得て」〈謡・河水〉
なみ‐の‐はな【波の花】
1 塩。もと、女房詞。 2 波の白くあわだつのを花にたとえていう語。「—沖から咲きて散り来めり」〈古今・物名〉
なみ‐の‐ほ【波の穂】
「波穂(なみほ)」に同じ。「—より天の羅摩船(かかみぶね)に乗りて…帰(よ)り来る神ありき」〈記・上〉
なみのほ‐の【波の穂の】
[枕]波の穂が激しく動くところから、「いたぶらし」に掛かる。「—いたぶらしもよ昨夜(きそ)独り寝て」〈万・三五五〇〉
なみ‐のり【波乗り】
1 波に乗ること。 2 板などを使って波に乗る遊び。サーフィン。《季 夏》