ぶん‐しつ【文質】
《「文」はかざりの意》外見の美と内面の実質。表に現れたすぐれた学識・態度・容貌と、内側の素朴な人柄。また、形式と内容。「賢愚—の等しからざるも」〈幻住庵記〉
ぶんしつうぎ【文史通義】
中国の学問論・文化論書。8巻(のち、9巻本に編集)。清の章学誠著。1832年刊。中国の史学の学問的意義を強調する。
ぶんしつ‐ひんぴん【文質彬彬】
[形動タリ]《「論語」雍也(ようや)から》外見的な美しさと内面的な実質との調和がとれているさま。「—として面白く」〈浮・元禄大平記〉
ぶんし‐とう【分枝糖】
枝分かれする糖側鎖という分子構造をもつ少糖類や多糖類。アミロペクチン、グリコーゲン、アピオースなどがある。枝分かれ糖。分岐糖。
ぶんし‐どうりきがく【分子動力学】
物質の状態やさまざまな物理現象を、分子または原子の微視的なふるまいから説明する学問領域。近年、コンピューターシミュレーションの能力が急速に発達するにつれ、分子間力をはじめ、より多くの分子や原子の...
ぶんし‐どけい【分子時計】
DNAの塩基配列やたんぱく質のアミノ酸配列などの分子構造が、生物の進化に伴って変異することに着目し、共通の祖先を持つ生物種が進化の過程で分岐した年代を推定したもの。→分子進化学
ぶんし‐にんしき【分子認識】
分子がある限られた化合物に対して親和性や選択性をもつこと。生化学分野で広く見られ、DNAとたんぱく質、抗原と抗体の間で分子認識が有効にはたらいていることが知られる。
ぶんし‐ねつ【分子熱】
物質1モルの熱容量。その物質の比熱と分子量との積に等しい。
ぶんしひょうてき‐ちりょう【分子標的治療】
癌(がん)細胞にのみ作用する分子標的治療薬を使用する癌の治療。従来の抗癌剤よりも副作用が少なく効果が高いとされるが、標的となる分子が発現しないタイプの癌には効かない。
ぶんしひょうてき‐ちりょうやく【分子標的治療薬】
癌(がん)細胞などの増殖に必要なたんぱく質などの分子を標的として、癌細胞のみを破壊する薬剤の総称。分子生物学によって解明された遺伝子情報を活用して開発された。従来の抗癌剤が、癌細胞とともに正常な...