山(やま)を鋳(い)海(うみ)を煮(に)る
《「史記」呉王濞伝から》山から鉱物を掘り出して金属を鋳造し、海水を煮て塩を得る。国中に多くの産物を得ることのたとえ。
山(やま)を掛(か)・ける
万が一の幸運をねらって物事をする。そうなるであろうと予想して準備する。山を張る。「試験問題に—・ける」
山(やま)をな・す
うずたかくなる。たくさんたまる。山積する。「課題が—・している」
山(やま)を抜(ぬ)・く
《「史記」項羽本紀の「力は山を抜き、気は世を蓋(おお)う」から》山を抜き取るほど力が強大である。→抜山蓋世(ばつざんがいせい)
山(やま)を張(は)・る
「山を掛ける」に同じ。「—・って打席に立つ」
やま‐んば【山姥】
1 「やまうば1」に同じ。 2 能面の一。「山姥」の後ジテが使う鬼女の面。やまうば。
やまんば【山姥】
謡曲。五番目物。世阿弥作とされる。山姥の曲舞(くせまい)の名人で百万(ひゃくま)山姥とよばれる遊女が、善光寺詣での途中、山で道に迷っていると、本物の山姥が現れ、曲舞を舞って山巡りのさまを見せる。...
やまんば‐もの【山姥物】
歌舞伎舞踊の一系統。能「山姥」、およびそれに基づく近松門左衛門の浄瑠璃「嫗(こもち)山姥」によったもの。常磐津(ときわず)・富本・清元など数多くあるが、常磐津「薪荷雪間市川(たきぎおうゆきまのい...