ひとり‐きょうげん【一人狂言/独り狂言】
1 「一人芝居」に同じ。 2 シテが独演する特殊な本狂言。現行曲中にはないが、番外曲として数曲伝えられている。
ひとり‐ぎめ【独り決め/独り極め】
[名](スル) 1 他の人の考えや都合を聞かずに、自分だけで決めてしまうこと。「方針を—する」 2 自分ひとりで勝手に思い込むこと。「息子が店を継ぐものと—している」
ひとり‐ぐち【一人口/独り口】
1 「独り言」に同じ。「—ききつつ眠りに入った様な訣であった」〈左千夫・野菊の墓〉 2 ひとりだけで生計を立てること。また、その生計。
一人(ひとり)口(ぐち)は食(く)えぬが二人口(ふたりぐち)は食(く)える
生活するには、独身でいるよりも世帯をもったほうが経済的に得策であるということ。
ひとり‐ぐらし【一人暮(ら)し/独り暮(ら)し】
ひとりで生活すること。「気ままな—」
ひとり‐ご【一人子/独り子】
「ひとりっこ」に同じ。
ひとり‐ご・ちる【独り言ちる】
[動タ上一]《「ひとりごつ」(五段)の上一段化。昭和期に使われ始めた語》ひとりごとを言う。「おお寒い、と—・ちる」
ひとり‐ご・つ【独り言つ】
[動タ五(四)]《名詞「ひとりごと」の動詞化》ひとりごとを言う。「『ああ、逃がしちゃった』と…すこし上ずった声で—・ちた」〈堀辰雄・三つの挿話〉
ひとりごと【ひとり言】
室町中期の連歌論書。1冊。心敬著。応仁2年(1468)成立。連歌に関する著者の所感をつづる。
ひとりごと【独ごと】
江戸中期の俳論書。2冊。上島鬼貫(おにつら)著。享保3年(1718)刊。上下122段からなり、「まこと」を中心とする文学理念や身辺雑記を述べたもの。