さん‐こくし【三国司】
室町時代、国司を称した三家。土佐の一条氏、伊勢の北畠(きたばたけ)氏、飛騨の姉小路(あねがこうじ)氏。いずれも公家の出で、旧来の国司が存続してきたのはこの三家だけであった。
さん‐ごく【三国】
三つの国。 古く、日本・中国・インド、または日本・中国・朝鮮のこと。全世界の意にも用いる。「夫(そ)れ末代の俗に至っては、—の仏法も次第に衰微せり」〈平家・二〉 富士山が裾野をひく三つ...
さんごくいじ【三国遺事】
朝鮮の歴史書。5巻。高麗の忠烈王のとき、僧の一然(1206〜1289)が撰。「三国史記」に漏れた新羅(しらぎ)・百済(くだら)・高句麗(こうくり)の遺聞を集録したもの。仏教関係や民間伝承の記事が多い。
さんごく‐いち【三国一】
1 日本・中国・インドの三国で最もすぐれていること。世界一。「—の花嫁」「—の剛の者と言はれしぞかし」〈義経記・八〉 2 江戸初期に流行した祝言の小唄の歌詞。「三国一ぢゃ何々になりすまいたしゃん...
さんごく‐かんしょう【三国干渉】
明治28年(1895)、日清戦争の講和条約(下関条約)締結後、ロシア・フランス・ドイツの3国が日本に干渉を加え、条約で日本が得た遼東半島を清国に返還させた事件。
さんごく‐きょうしょう【三国協商】
1891年の露仏同盟、1904年の英仏協商、1907年の英露協商によって生まれたイギリス・フランス・ロシア3国の同盟関係のこと。ドイツ包囲を目的とし、三国同盟に対抗したもの。革命による帝政ロシア...
さんごくし【三国志】
中国の二十四史の一。魏(ぎ)・呉・蜀(しょく)三国の歴史を記した書。西晋の陳寿の撰。魏志30巻・呉志20巻・蜀志15巻の65巻からなる。魏志の「東夷伝倭人の条」(魏志倭人伝)は3世紀ごろの日本...
さんごくしえんぎ【三国志演義】
中国の長編小説。120回。四大奇書の一。羅貫中の作といわれる。「三国志」に基づき、三国時代の歴史を虚構を交えて演義したもの。蜀(しょく)の劉備(りゅうび)・関羽・張飛・諸葛孔明ら英雄豪傑の活躍と...
さんごくしき【三国史記】
朝鮮の歴史書。50巻。高麗の金富軾(きんふしょく)ら編。1145年成立。新羅(しらぎ)・百済(くだら)・高句麗(こうくり)の歴史を紀伝体で記したもので、朝鮮の歴史を体系的に述べた最初の書。
さんごく‐じだい【三国時代】
中国で、後漢滅亡後、280年の晋の統一まで、魏・蜀・呉の三国が天下を3分し、互いに抗争した時代。 朝鮮で、4世紀半ばから668年に新羅が統一するまで、新羅・高句麗・百済の三国が鼎立(ていりつ...