あこがれ
石川啄木の第1詩集。明治38年(1905)、小田島書房より刊行。上田敏が序詩を寄せ、与謝野鉄幹が跋文(ばつぶん)を書いた。
あ‐な‐た【彼方】
[代] 1 遠称の指示代名詞。 ㋐離れた場所・方向などをさす。向こう。あちら。「山の—の空遠く」〈上田敏訳・海潮音・山のあなた〉 「北の障子の—に人の気配するを」〈源・帚木〉 ㋑以前。昔。「昨日...
うえだ【上田】
姓氏の一。 [補説]「上田」姓の人物上田秋成(うえだあきなり)上田万年(うえだかずとし)上田岳弘(うえだたかひろ)上田貞次郎(うえだていじろう)上田(うえだ)トシコ上田利治(うえだとしはる)上田...
うずまき
(うづまき)上田敏の中編小説。明治43年(1910)発表。詩人・英文学者として知られる著者による唯一の小説。
(渦巻)渡辺霞亭による長編の家庭小説。華族の家督相続争いの中で苦難を乗り越えてい...
おも【面】
1 顔。顔つき。容貌(ようぼう)。「いと美(うる)はしき君が—」〈上田敏訳・海潮音・春の貢〉 2 表面。「川の—」 3 おもかげ。「佐野山に打つや斧音(をのと)の遠かども寝もとか児ろが—に見えつ...
かいちょうおん【海潮音】
上田敏の訳詩集。明治38年(1905)刊。西欧の詩人29人の作品57編を訳したもの。日本の近代詩、特に象徴主義導入に大きな影響を与えた。
くう‐ばく【空漠】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 果てしなく広いさま。茫漠(ぼうばく)。「—とした大洋」 2 漠然としてとらえどころがないさま。「—とした不安」
[名・形動] 1
1に同じ。「此—の荒野...
げいぶん【芸文】
明治35年(1902)森鴎外・上田敏らを中心に創刊された文芸雑誌。第2号で廃刊。
こうとう‐は【高踏派】
《(フランス)Parnassiens》19世紀後半のフランスの詩人の一派。ロマン派の主情的な詩風に対し、実証主義の影響下に、客観的・絵画的な詩格と形式上の技巧を重んじた。ルコント=ド=リール・ゴ...
事(こと)もな・し
1 何事もない。無事である。「すべて世は—・し」〈上田敏訳・海潮音・春の朝〉 「—・く生き来しものを老いなみにかかる恋にも我(あれ)はあへるかも」〈万・五五九〉 2 無難で欠点がない。非の打ち所...