てんし【天使】
三好徹による短編小説のシリーズ名。一匹狼の新聞記者を主人公とするハードボイルド作品。「汚れた天使」「天使の葬列」「黒い天使」など、いずれの作品もタイトルに「天使」を含む。
てんにんごすい【天人五衰】
三島由紀夫の長編小説「豊饒の海」の第4巻。昭和46年(1971)刊行。第1巻から第3巻までの主人公の転生者と思われた少年が本物ではないとわかる、寂寥(せきりょう)感の漂う作品。
てんのうのりょうりばん【天皇の料理番】
杉森久英の小説。昭和54年(1979)刊行。主人公の秋沢篤蔵は、大正から昭和時代にかけて宮内省大膳寮(だいぜんりょう)厨司長(ちゅうしちょう)を務めた秋山徳蔵がモデル。テレビドラマ化もされた。
デミアン【Demian】
ヘッセの長編小説。1919年、匿名で発表。主人公シンクレールが、神秘的な少年デミアンを通して真の自己を発見していく過程を描く。
でんすけ【伝助】
1 「伝助賭博(でんすけとばく)」に同じ。 2 携帯用小型録音機の俗称。テープの回転するようすが1に似るからとも、新聞連載漫画の主人公デンスケが担いで歩いたところからともいう。
とうじゅうろうのこい【藤十郎の恋】
菊池寛の小説。大正8年(1919)、大阪毎日新聞で発表。のちに1幕3場の戯曲に書き改め、大正9年(1920)刊行の同名の戯曲集に収録。初世坂田藤十郎を主人公とする。
ときのうしお【時の潮】
高井有一の長編小説。昭和初期に生まれた主人公が、昭和天皇崩御後に昭和の時代を振りかえる回顧録。平成14年(2002)刊行。同年、第55回野間文芸賞受賞。
ときはなたれたザッカーマン【解き放たれたザッカーマン】
《Zuckerman Unbound》米国の作家、フィリップ=ロスの小説。1981年刊行。1979年刊行の「ゴーストライター」の続編で、ネイサン=ザッカーマンを主人公にした一連の作品の一つ。
とべきりん【翔べ麒麟】
辻原登の歴史小説。阿倍仲麻呂を主人公とする。「読売新聞」に連載ののち、平成10年(1998)刊行。翌年、第50回読売文学賞受賞。
トリストラム‐シャンディ
《原題The Life and Opinions of Tristram Shandy, Gentleman》スターンによる小説。1760年から1767年にかけて、全9巻を刊行。原題は「紳士トリ...