いだし‐ぐるま【出車】
盛儀の出行の際の装飾として、出衣(いだしぎぬ)を施した牛車(ぎっしゃ)。また、随行の女房の装束の裾を出衣とした牛車。「八省に立て続けたる—どもの袖口、色あひも、目馴れぬさまに」〈源・賢木〉
いだし‐た・つ【出だし立つ】
[動タ下二] 1 送り出す。出立させる。差し向ける。「京へ人—・て給ふ」〈源・須磨〉 2 声に出して歌う。「心遣ひして、—・て難うす」〈源・篝火〉
いだし‐づま【出褄】
「出衣(いだしぎぬ)1」に同じ。「上達部の—の姿ども」〈弁内侍日記〉
いだし‐ふづくえ【出文机】
書院窓に造りつけた机代用の棚。出文棚(いだしふみだな)。いだしふみづくえ。だしふづくえ。
いだし‐ふみだな【出文棚】
⇒出文机(いだしふづくえ)
いだ・す【出だす】
[動サ四] 1 内にあるものを外の方へ移す。「帳のうちよりも—・さず、いつき養ふ」〈竹取〉 2 出発させる。「暁に船を—・して」〈土佐〉 3 差し出す。提供する。「宮の、五節(ごせち)—・させ給...
いで‐あ・う【出で会ふ/出で逢ふ】
[動ハ四] 1 出て人にあう。対面する。「心を破らじとて、祖母(おば)おとど—・ふ」〈源・玉鬘〉 2 偶然に人にあう。出くわす。であう。「そこにて知らぬ男に—・ひ、もの言ふとも」〈紫式部日記〉 ...
いで‐い【出居】
1 外の方に出て座ること。「例はことに端近なる—などもせぬを」〈源・薄雲〉 2 寝殿の庇(ひさし)の内部にある応接用の部屋。のちに「でい」と呼ばれ、接客用の座敷の意になる。出居殿(いでいどの)。...
いでい‐の‐ざ【出居の座】
1 「出居(いでい)3」に同じ。 2 「出居(いでい)2」に同じ。
でい‐の‐ざ【出居の座】
⇒いでいのざ