あい‐かわ【藍革】
鹿のもみ革を藍で染めたもの。多く太刀の革緒(かわお)や甲冑(かっちゅう)の威毛(おどしげ)などに用いる。藍韋(あいなめし)。
あい‐くち【合(い)口】
1 (「匕首」と書く)鍔(つば)のない短刀。九寸五分(くすんごぶ)。「ふところに—をのむ」 2 人と何かをするときの相性。「彼とは—がいい」 3 互いに話が合い、気心の合うこと。また、その間柄。...
あい‐ざめ【藍鮫】
1 ツノザメ科アイザメ属の海水魚の総称。日本では、アイザメ・オキナワヤジリザメ・ゲンロクザメ・タロウザメの4種が太平洋側の深海にすむ。全長約1メートル。 2 藍色を帯びる鮫皮。刀剣の柄や鞘(さや...
あおい‐しもさか【葵下坂】
越前福井の刀工下坂市之丞康継が製作した刀剣をいう。初代康継は徳川家の御用鍛冶職となり、刀の中子(なかご)の部分に葵紋を切ることを許されたのでこの名がある。
あおい‐つば【葵鍔】
太刀の鍔の一。四つ葉形で形が葵の葉に似ている。
あおえ‐もの【青江物】
備中国青江(岡山県倉敷市)の刀工が製作した刀剣。平安末期から南北朝時代にかけて多くの名刀が作られた。刀工安次、その子守次を祖とする。
あか‐いわし【赤鰯】
1 塩漬けにし、または干して、油脂が酸化し赤茶けた鰯。 2 赤くさびたなまくらな刀のたとえ。「きさまたちの—で、なに、切れるものか」〈滑・膝栗毛・四〉
あき‐ざや【明き鞘/空き鞘】
1 刀身の入っていない鞘(さや)。 2 転じて、後家のこと。空き家。
あき‐の‐しも【秋の霜】
1 晩秋に降りる霜。《季 秋》「生涯に一度の旅程—/蛇笏」 2 白髪のたとえ。「数ふれば四十あまりの—身のふり行かむ果てを知らばや」〈後拾遺・雑秋〉 3 《「秋霜(しゅうそう)」を訓読みにした語...
あく‐そう【悪僧】
1 僧でありながら戒律を守らない者。 2 武勇に秀でた荒々しい僧。荒法師。「落ち行く—の太刀、長刀を奪ひ取って」〈太平記・一七〉