かり‐の‐やど【仮の宿】
1 一時的に身を寄せる所。また、旅先の宿。仮の住まい。「ありはてぬうき世の中の—いづくにわきて心とどめん」〈続千載・雑下〉 2 「仮の世」に同じ。「世をいとふ人とし聞けば—に心留(と)むなと思ふ...
かり‐の‐よ【仮の世】
無常なこの世。はかない現世。うきよ。「風そよぐ篠(しの)の小笹(をざさ)の—を思ふねざめに露ぞこぼるる」〈新古今・雑上〉
かり‐まくら【仮枕】
「仮寝(かりね)」に同じ。「臥(ふし)侘(わ)びぬ篠(しの)の小笹(をざさ)の—はかなの露や一夜ばかりに」〈新古今・羇旅〉
かるかや‐の【刈る萱の】
[枕]刈った萱の穂は乱れやすいところから、「ほ」「みだる」にかかる。「—乱れてあれど」〈古今・雑体〉
かる‐も【刈る藻】
刈り取った海藻。「いく世しもあらじわが身をなぞもかく海人(あま)の—に思ひ乱るる」〈古今・雑下〉
かれ‐がた【離れ方】
親しかった者、特に男女の気持ちが、疎遠になりがちなこと。「相知れりける人の漸(やうや)く—になりける間に」〈古今・恋五・詞書〉
かれ‐これ【彼此】
[副](スル) 1 一つに限らず、いくつものことに及んだりかかわったりするさま。とやかく。いろいろ。「—うるさく言う」「—しているうちに、暗くなってしまった」 2 (時・年月・数量などを示す語...
かれ‐よう【離れ様】
[形動ナリ]しだいに遠のくさま。縁が切れそうになるさま。「この男、河内の国に人をあひ知りて通ひつつ、—にのみなりゆきけり」〈古今・雑下・詞書〉
かわ‐しょうよう【川逍遥】
《「かわじょうよう」とも》 1 川辺をぶらぶらと歩くこと。川のほとりで遊ぶこと。「賀茂の河原に—しける」〈古今・秋上・詞書〉 2 川に舟を浮かべて遊ぶこと。「江口の遊女の—の、月の夜舟をご覧ぜよ...
かわな‐ぐさ【川菜草】
川に生える藻の古名。カワモズクをさす。古今集・物名の歌題にみえる。