みなと‐え【港江】
港になっている入り江。「夕立のまだ過ぎやらぬ—の葦の葉そよぐ風の涼しさ」〈続古今・雑上〉
みなもとのいえながにっき【源家長日記】
源家長による日記。新古今和歌集選定作業の様子や当時の歌人たちの動静が仮名文で記されている。家長日記。
みののいえづと【美濃の家づと】
新古今集の注釈書。5巻。本居宣長著。寛政3年(1791)成立、同7年刊。新古今集から和歌696首を選んで文法的に注釈し、新注の先駆けとなったもの。
み‐まか・る【身罷る】
[動ラ五(四)]《身が現世から罷(まか)る意》死ぬ。特に、中古では、自己側の者の死の謙譲語。「安らかに—・る」「いもうとの—・りにける時よみける」〈古今・哀傷・詞書〉
みむろ‐やま【三室山】
兵庫・鳥取県境にある山。標高1358メートル。山麓一帯はスキー場。
奈良県斑鳩(いかるが)町にある丘陵。竜田川の下流域に位置し、古来紅葉の名所。神奈備(かんなび)山。[歌枕]「影宿す月もしぐ...
みやす‐どころ【御息所】
《「みやすみどころ」の音変化。天皇の御休息所の意から》 1 天皇の寝所に侍する宮女。女御(にょうご)・更衣(こうい)、その他、広く天皇に寵せられた宮女の称。また一説に、皇子・皇女の母となった女御...
みやま‐がくれ【深山隠れ】
山奥深く隠れていること。また、山の深い所。「吹く風と谷の水としなかりせば—の花を見ましや」〈古今・春下〉
みる‐め【海松布/水松布】
《「め」は海藻の意》海藻ミルのこと。和歌では多く「見る目」に掛けて用いる。「みつしほの流れひるまを会ひがたみ—の浦によるをこそ待て」〈古今・恋三〉
身(み)を合(あ)わ・す
考えが一致して協力し合う。「君も人も—・せたりと言ふなるべし」〈古今・仮名序〉
むかし‐え【昔方】
《「え」は方の意》過去の方。昔。いにしえ。むかしべ。「—や今も恋ひしきほととぎすふるさとにしも鳴きて来つらむ」〈古今・夏〉