なつ‐おうぎ【夏扇】
紙を張った扇。ヒノキの薄板を重ねた檜扇(ひおうぎ)を冬扇というのに対していう。
なつ‐おび【夏帯】
夏に用いる帯。博多織などの単帯(ひとえおび)や麻・絽(ろ)・紗(しゃ)などの薄手の生地で作った昼夜帯などがある。《季 夏》「—やわが娘(こ)きびしく育てつつ/汀女」
夏(なつ)掛(か)・く
春から夏にまたがる。「池の藤波—・けてこれも御幸を待ち顔に」〈謡・大原御幸〉
なつ‐かぐら【夏神楽】
夏祭りまたは夏越(なご)しの祓(はらえ)のときに行う神楽。《季 夏》「若禰宜(ねぎ)のすがすがしさよ—/蕪村」
なつ‐かげ【夏陰】
夏の日陰。夏の物陰の涼しい所。「—のつま屋の下に衣(きぬ)裁つ我妹(わぎも)裏設けて我がため裁たばやや大に裁て」〈万・一二七八〉
なつ‐かぜ【夏風邪】
夏にひく風邪。夏の風邪。
なつ‐かん【夏柑】
ナツミカンの別名。
なつ‐がけ【夏掛(け)】
夏の上掛け用の寝具。夏布団。《季 夏》「—や転寝(ころね)の孫のころがれる/孝作」
なつがた‐かびんせいはいえん【夏型過敏性肺炎】
夏に発症する過敏性肺炎。トリコスポロンなどの真菌を吸い込むことで起こるアレルギー性の肺炎で、秋には治まる。
なつ‐がも【夏鴨】
カルガモの別名。渡りをせず、夏でも見られるのでいう。《季 夏》