せん‐じゅう【先住】
1 その場所に先に住んでいたこと。また、その人。「—者」 2 先代の住職。「—が一向お構いなさらんお方だったので」〈里見弴・多情仏心〉
そう‐ぼう【蒼茫】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 見渡すかぎり青々として広いさま。「—たる大海」 2 ほの暗いさま。「—と暮れかけて来た窓ぎわの」〈里見弴・多情仏心〉
そり‐み【反(り)身】
からだを後ろの方へ反らせること。また、その姿勢。いばった態度にもいう。「土俵際で—になってこらえる」「—に、顎をつき出し…二人を見くだして」〈里見弴・多情仏心〉
ぞん‐き
[名・形動]思いやりがないこと。また、そのさま。「はたでお前さんがみてるような、そんな—なもんじァないんだよ」〈里見弴・多情仏心〉
たい‐ど【大度】
度量の大きいこと。「強いて寛仁—を示そうとして」〈里見弴・多情仏心〉
たか‐ようじ【高楊枝】
1 ゆうゆうと食後の楊枝を使うこと。満腹のさまにいう。「武士は食わねど—」 2 何もしないでいること。ぶらぶら遊んでいること。「那麼(そんな)思想は全く自分には無いからと—である」〈紅葉・多情多恨〉
たくみ【巧み/工/匠】
《動詞「巧む」の連用形から》 [名] 1 細工師・大工など、手先や道具を使って物を作る職人。工匠。「飛騨の—」 2 技巧や意匠。「—を凝らす」 3 美しいものを作りだすわざやはたらき。「霊妙不...
た‐こん【多恨】
[名・形動]うらむ気持ちや、後悔する気持ちの多いこと。また、そのさま。「多情—」「人生は斯の如く—なり」〈透谷・明治文学管見〉
たじょう‐たこん【多情多恨】
[名・形動]感じやすいために、うらんだり悔やんだりする気持ちの多いこと。また、そのさま。「芸術家は本来—だから」〈漱石・吾輩は猫である〉 [補説]書名別項。→多情多恨
たじょう‐ぶっしん【多情仏心】
感じやすく移り気であるが、人情にあつい性質。 [補説]書名別項。→多情仏心