せき‐ゆう【積憂】
つもりつもった憂い。「在る者は—の中に活き」〈紅葉・金色夜叉〉
せっ‐しょう【窃笑】
[名](スル)ひそかに笑うこと。「貫一は吃々(きつきつ)として—せり」〈紅葉・金色夜叉〉
せん【専】
1 第一であること。何よりも大切なこと。「体を丈夫にするのが—だよ」〈紅葉・金色夜叉〉 2 自分の思うままにすること。「藤原氏、権を—にし」〈福沢・文明論之概略〉
ぜっ‐つう【絶痛】
からだや心がひどく痛むこと。「—絶苦の悶々の中に」〈紅葉・金色夜叉〉
ぜつ‐にゅう【絶入】
「ぜつじゅ(絶入)」に同じ。「躬(みずから)も終に及ばずして此処に—せんと思えば」〈紅葉・金色夜叉〉
そくば‐く【若干/幾許】
[副]「そこばく」に同じ。「—の油を取りて」〈紅葉・金色夜叉〉
そぞろ‐えみ【漫ろ笑み】
なんとなくほほえむこと。また、そのほほえみ。「—を洩せる顔色は」〈紅葉・金色夜叉〉
そぞろ‐ごと【漫ろ言】
とりとめのない言葉。つまらない言葉。すずろごと。「其の目を空しく見据えつつ—のように言出でたり」〈紅葉・金色夜叉〉
そ‐で‐な・い【然で無い】
[形][文]そでな・し[ク] 1 いけない。悪い。また、そっけない。「余り憎いな、—・い為方だ」〈紅葉・金色夜叉〉 2 そうではない。違う。「安い物を高う売り、—・い物を、そぢゃと言うて売るを」...
そも‐や
[副]《接続詞「そも」+間投助詞「や」から》いったいまあ。「我等夫婦は—幾許(いかばかり)の恥辱を受くるならん」〈紅葉・金色夜叉〉