あげ‐まく【揚(げ)幕】
1 能舞台で、鏡の間と橋懸かりとの境に掛ける幕。 2 歌舞伎で、花道、時には上手(かみて)・下手(しもて)の出入り口に掛ける幕。紺地に劇場の紋を白抜きにする。
あさぎ‐まく【浅葱幕】
歌舞伎に用いる浅葱色の無地の幕。引き幕の内側につる。
あと‐まく【後幕】
1 芝居で、次に演じられる狂言。 2 次にする仕事。「よくよくこの—をこころみ給へ」〈洒・辰巳婦言〉
アラビアじんのてんまく【アラビア人の天幕】
《原題The Tents of the Arabs》ダンセイニの戯曲。2幕。1910年の作品。
あん‐まく【暗幕】
室内を暗くするために、また、光が外にもれないようにするために張り巡らす黒幕。
いしょう‐まく【衣装幕】
花見・遊山で小宴を開くときなどに、木の間に綱を張り、これに衣装をかけて幕としたもの。小袖幕(こそでまく)。「東叡山の春の盛り都にも見ぬ—」〈浮・栄花一代男〉
い‐ばく【帷幕】
1 垂れ幕と引き幕。帳幄(いあく)。 2 《1を巡らして陣営としたところから》機密の計画を相談する所。また、はかりごと。「—に参画する」
いわい‐まく【祝(い)幕】
祝い事の際に掛ける幕。特に、歌舞伎で、襲名や初舞台などに際して後援者から贈られる特製の引幕。
うしろ‐まく【後ろ幕】
寄席の高座などで、出演者の後ろに掛け渡す幕。
うち‐まく【内幕】
1 内側に張る幕。特に、陣所で外幕(とまく)の内側に張った幕。半幕。小幕(こまく)。 2 外からは見えない内輪の事情。内情。内実。「政界の—を暴く」「—をさらけ出す」