むし‐きき【虫聞き】
秋の夜、野山に出て松虫などの鳴き声を楽しむこと。平安時代に始まるという。《季 秋》
むし‐の‐たれぎぬ【枲の垂れ衣/虫の垂れ絹/帔】
平安時代から鎌倉時代にかけて、中流女性の外出の際に、市女笠(いちめがさ)の周囲に苧麻(からむし)の繊維で織った薄い布を長く垂らしたもの。むし。むしたれ。
むつわき【陸奥話記】
平安中期の軍記物語。1巻。作者未詳。康平5年(1062)ごろ成立か。前九年の役の経過を漢文体で記した合戦記。将門記とともに軍記物語の先駆とされる。
むばたま‐の【射干玉の】
[枕]「ぬばたまの」の音変化。平安期以後の形。「—闇のうつつは」〈古今・恋三〉
むらさきしきぶにっき【紫式部日記】
平安中期の日記。2巻。紫式部作。寛弘5年(1008)秋から同7年正月までの宮仕えの見聞・感想・批評などを仮名で記したもの。日記文と消息文とからなる。
むろう‐じ【室生寺】
奈良県宇陀市にある真言宗室生寺派の大本山。山号は、宀一(べんいつ)山。もと法相宗。天武天皇10年(681)天皇の勅により役小角(えんのおづの)の開創と伝える。平安時代に興福寺の賢璟(けんけい)...
むろまち‐どおり【室町通り】
京都市街地を南北に通じる道路の呼び名。烏丸(からすま)通りの西を走り、北の北山通りから南の十条通り南に至る。途中、東本願寺・京都駅で中断。全長約8.1キロ。平安京の室町小路にあたる。
めいごうおうらい【明衡往来】
平安後期の往来物。2巻または3巻。藤原明衡(ふじわらのあきひら)著。成立年未詳。漢文で書かれた男子用の書簡文例集。現存の往来物では最古。雲州消息。雲州往来。
めや‐は
[連語]《連語「めや」+終助詞「は」。上代の「めやも」に代わった平安時代以降の用法》反語の意に詠嘆の意を添えたもの。…だろうか、いや、そうではないなあ。「さと人の言(こと)は夏野のしげくともかれ...
めり
[助動][○|(めり)|めり|める|めれ|○]動詞型活用語の終止形、ラ変型活用語の連体形に付く。 1 目で見た事柄に基づいて判断・推量する意を表す。…のようだ。…のように見える。…のように思われ...