あな‐かしこ
[連語]《感動詞「あな」+形容詞「かしこし」の語幹》 1 恐れ多く存じます、の意で、手紙文の終わりに用いて相手に敬意を表す語。多く女性が用いる。 2 ああ、恐れ多い。「—とて箱に入れ給ひて」〈竹...
あな‐かま
[連語]《「あな」は感動詞、「かま」は形容詞「かま(囂)し」の語幹か》「ああ、やかましい。静かに」と制止する語。「—とまねき制すれども」〈枕・三〉
あなずらわ・し【侮らはし】
[形シク]《動詞「あなずる」の形容詞化》 1 軽蔑(けいべつ)したい。尊敬・尊重する価値がない。「いとかくやつれたるに—・しきにや」〈源・明石〉 2 気軽に心を許せるさま。気のおけないさま。「右...
あな‐にく【あな憎】
[連語]《感動詞「あな」+形容詞「にく(憎)し」の語幹》ああ憎い。こ憎らしいことだ。「—、ことごとしや」〈源・蓬生〉
あぶな【危な】
《形容詞「あぶなし」の語幹》危ないこと。「あな—やとよ」〈保元・中〉
あまねく【遍く/普く】
[副]《形容詞「あまねし」の連用形から》もれなくすべてに及んでいるさま。広く。一般に。「世間に—知れわたる」
あやうく【危うく】
[副]《形容詞「あやうい」の連用形から》 1 やっとのことで。かろうじて。「—間にあった」 2 まかりまちがえば。もう少しのところで。「—大けがをするところだった」
あやし・い【怪しい】
[形][文]あや・し[シク]《感動詞「あや」の形容詞化》普通ではない事物、正体のはっきりしない事物に対する不可解な気持ちを表す。 1 (「妖しい」とも書く)不思議な力がある。神秘的な感じがする。...
あやし・む【怪しむ】
[動マ五(四)]《形容詞「あやし」の動詞化》変だと思う。疑わしく思う。いぶかる。「人に—・まれる」「成功するかどうか—・む」
[動マ下二]怪しいものと認める。とがめる。「此の勢一所に集まらば...
あや‐にく【生憎】
《感動詞「あや」+形容詞「にくし」の語幹から》 [副]意に反して不都合なことが起こるさま。あいにく。「—眼が冴えて昨夕よりは却って寝苦しかった」〈漱石・それから〉
[形動ナリ]目の前の事柄が...