み‐ずし【御厨子】
1 厨子を敬っていう語。「唐の紙ども入れさせ給へる—開けさせ給ひて」〈源・賢木〉 2 御厨子所に仕える女官。「これも—がいとほしがりてゆづりて侍るなり」〈枕・二七八〉
みずし‐だな【御厨子棚】
御厨子所にあった、食物を入れておく扉のついた棚。のちには美しい装飾を施して、身近に置き、器物・草子類など手回りの品を納めた。御厨子。
みずし‐どころ【御厨子所】
1 宮中で天皇の食事や節会(せちえ)の酒肴(しゅこう)をつかさどった所。内膳司(ないぜんし)に属し、後涼殿の西廂(にしびさし)にあった。 2 食物を調ずる所。台所。「下衆(げす)ども、皆はかばか...
み‐そ【御衣】
《後世「みぞ」とも》貴人を敬って、その衣服をいう語。おんぞ。「いと寒きに—一つ貸し給へ」〈大和・一六八〉
み‐そう【御荘】
貴人を敬って、その荘園をいう語。「領じ給ふ—、御牧(みまき)よりはじめて」〈源・須磨〉
みそ‐かけ【御衣懸け】
《「みぞかけ」とも》衣服などを掛けておく家具。衣桁(いこう)。「練緒染緒(さみを)の—にせむ」〈催馬楽・高砂〉
みそ‐ぎ【御衣木】
神仏の像を作るのに用いる木材。「ちはやぶる香椎(かしひ)の宮のあや杉は神の—に立てるなりけり」〈新古今・神祇〉
み‐その【御園】
園を尊んでいう語。「青々たる春の柳、—に種(う)ゆることなかれ」〈読・雨月・菊花の約〉
み‐そのう【御園生】
園生を尊んでいう語。御苑(ぎょえん)。「後れ居て長恋せずは—の梅の花にもならましものを」〈万・八六四〉
みそ‐ひめ【御衣姫】
衣につける姫糊(ひめのり)。「—のぬりたる。これいみじう、よろづの人の憎むなる物とて」〈枕・一四一〉