こころ‐ぜわし・い【心忙しい】
[形][文]こころぜは・し[シク]気がせいて落ち着かないさま。気ぜわしい。「年の暮れは何かと—・い」
心(こころ)染(そ)・む
深く心にとまる。気に入る。「さこそげに君なげくらめ—・めし山の紅葉を人に折られて」〈右京大夫集〉
心(こころ)空(そら)なり
心が自分のからだから離れてしまったようだ。うわの空である。「たもとほり行箕(ゆきみ)の里に妹を置きて—土は踏めども」〈万・二五四一〉
こころ‐ぞえ【心添え】
親身になって注意すること。忠告。「お—を深謝します」
こころ‐たがい【心違ひ】
平常とは違っている心。狂気。心たがえ。「—とはいひながら、なほめづらしう見知らぬ人の御有様なりや」〈源・真木柱〉
こころ‐たしか【心確か】
[形動ナリ] 1 思慮分別に富んでいるさま。考えがしっかりしているさま。「仕うまつる人の中に、—なるをえらびて」〈竹取〉 2 心持ちのしっかりしているさま。心丈夫。「さりながら—に思(おぼ)し召...
心(こころ)立(た)・つ
心が奮いたつ。「心ねたうもてないたる、なかなか—・つやうにもあり」〈源・胡蝶〉
こころ‐だか・し【心高し】
[形ク]《「こころたかし」とも》 1 志が高い。また、人柄が高潔である。気高い。「世の中を—・くも厭(いと)ふかな富士の煙を身の思ひにて」〈新古今・雑中〉 2 気位が高い。高慢である。「身のほど...
こころ‐だくみ【心工/心匠】
心の中で計画をめぐらすこと。心積もり。「となむ造るべき、かうなむ建つべき、といふ御—いみじ」〈栄花・疑ひ〉
こころ‐だ・つ【心立つ】
[動タ五(四)]そうしようと心が動く。思い立つ。「最早ここを去らねばならぬと—・った」〈康成・雪国〉