おもい‐かしず・く【思ひ傅く】
[動カ四]心を込めて世話をする。「その後は、この猫を北おもてにもいださず—・く」〈更級〉
おもい‐か・ぬ【思ひ兼ぬ】
[動ナ下二] 1 思いをおさえられなくなる。「—・ね心は空にみちのくの千賀の塩釜ちかきかひなし」〈平家・六〉 2 判断がつかなくなる。「新羅(しらき)へか家にか帰る壱岐(ゆき)の島行かむたどきも...
おもいかね‐の‐かみ【思金神/思兼神】
日本神話で、高皇産霊神(たかみむすびのかみ)の子。天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋に隠れたとき、誘い出す計画を立てた思慮のすぐれた神。八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)。
おもい‐かま・う【思ひ構ふ】
[動ハ下二]心の中であれやこれや計画を立てる。企てる。「下に—・ふる心をも知り給はで」〈源・総角〉
おもい‐かわ・す【思ひ交はす】
[動サ四]互いに心を通わす。「のうさんの君と言ひける人、浄蔵とはいとになう—・す仲なりけり」〈大和・六二〉
おもい‐がお【思ひ顔】
1 (多く「…とおもいがお」の形で)…と思っている顔つき。「いぎたなしと—にひきゆるがしたる」〈枕・二八〉 2 恋しいと思っているような顔つき。「夜(よ)のほどもうしろめたきは花の上を—にてあか...
おもいがけ‐ず【思い掛けず】
[副]予期しなかったのに。思いがけなく。「—賞をもらう」
おもいがけ‐な・い【思い掛け無い】
[形][文]おもひがけな・し[ク]意外である。思ってもみない。予期しない。「—・いお客さま」
おもい‐がわ【思い川】
福岡県太宰府天満宮の付近を流れる、御笠川の上流。 思いが深く絶えることのないのを川にたとえていう語。「—たえず流るる水の泡のうたかた人に逢はで消えめや」〈後撰・恋一〉 [補説]書名別項。→思ひ川
おもいがわ【思ひ川】
宇野浩二による長編小説。副題「あるいは夢みるやうな恋」。昭和23年(1948)「人間」誌に発表。第2回読売文学賞小説賞受賞。著者の代表作の一つで、芸者、村上八重との20年以上におよぶ恋愛をモチー...