なさけ‐だ・つ【情け立つ】
[動タ四] 1 情けがありそうに振る舞う。「わざとならねど、—・ち給ふ若人は恨めしと思ふもありけり」〈源・藤裏葉〉 2 みやびやかなことをする。風流ぶる。「—・ちたる筋はこのころの人に、えしも勝...
なさけ‐どころ【情け所】
情事の急所。陰部、または男色での肛門をいう。
なさけ‐な・い【情け無い】
[形][文]なさけな・し[ク] 1 思いやりがない。無情である。すげない。「随分—・い、苛酷な事もためらわずにする」〈鴎外・山椒大夫〉 2 同情の余地がない。嘆かわしい。「—・い成績に終わる」「...
なさけなさけ・し【情け情けし】
[形シク]情愛や思いやりが深い。「あはれ知るばかり—・しくのたまひ尽くすべかめれど」〈源・帚木〉
情(なさ)けに刃向(はむ)かう刃(やいば)なし
思いやりをもって接する人に対しては、だれも刃向かうことはできない。
なさけ‐の‐みち【情けの道】
人情の道。また、男女の道。恋の道。「—も浅からずちぎり給ひて」〈謡・夕顔〉
情(なさ)けは人(ひと)の為(ため)ならず
人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。誤って、親切にするのはその人のためにならないの意に用いることがある。 [補説]文化庁が発...
なさけ‐びと【情け人】
1 情愛の深い人。恋情を解する人。「業平様は—、年寄の心を哀み」〈浄・井筒業平〉 2 色を売る人。遊女。「ここに名高き—…都女郎難波女にもすぐれたるとこそ申せ」〈浮・三代男・三〉
なさけ・ぶ【情けぶ】
[動バ上二]情けがありそうな態度をする。「故少弐(せうに)の、いと—・び、きらきらしうものし給ひしを」〈源・玉鬘〉
なさけ‐ぶか・い【情け深い】
[形][文]なさけぶか・し[ク] 1 思いやりの心が強い。「—・い人」 2 情趣を理解する心が深い。「日ごろの御ありさまけはひのなつかしく—・う」〈源・総角〉