おこたり‐ぶみ【怠り文】
謝罪の手紙。わび状。怠状(たいじょう)。「—を書きてたてまつりてん」〈今昔・二八・三六〉
おこ‐づ・く【痴付く/烏滸付く】
[動カ四] 1 愚かしく見える。「腰かがまりて—・きてなんありし」〈今昔・二八・二六〉 2 ばかにする。「男どもこれを聞きて—・き嘲(あざけ)りて」〈今昔・一〇・三六〉
おこなわ・れる【行われる〔行なわれる〕】
[動ラ下一][文]おこなは・る[ラ下二]《動詞「おこな(行)う」の未然形に受身の助動詞「れる」の付いたものから》世間に広く用いられる。通用する。また、流行する。「昔の風習が今も—・れている」
おこま‐さいざ【お駒才三】
浄瑠璃「恋娘昔八丈(こいむすめむかしはちじょう)」などの男女の主人公。城木屋の娘お駒と髪結い才三郎。
おこ‐め・く【痴めく/烏滸めく】
[動カ四]愚かなようすをする。ばかげている。ふざける。「昔物語などに、ことさらに—・きて作り出でたる物の譬に」〈源・総角〉
おさん‐もへえ【おさん茂兵衛】
京都烏丸(からすま)の大経師の妻おさんと手代茂兵衛。天和3年(1683)姦通の罪により磔(はりつけ)となった。井原西鶴「好色五人女」、近松門左衛門「大経師昔暦」などに作品化されている。
おし‐あゆ【押し鮎】
塩押しにした鮎。昔、新年の祝いに用いた。《季 新年》「—はなくてもあらん氷頭鱠(ひづなます)/暁台」
おし‐か・ける【押(し)掛ける】
[動カ下一][文]おしか・く[カ下二] 1 招かれないのに、かってに出向いていく。「祝い客が—・ける」 2 勢いこんで出向いていく。また、大ぜいが一つところに出向く。押し寄せる。「—・けていって...
おし‐がら【押し柄】
《「おしから」とも》押しの強い性質。「肝太くして、—になんありける」〈今昔・二八・二三〉 [補説]のち、「押柄」を音読みして「おうへい」といい、「横柄」と書くことが多い。
お‐した【御下】
1 天皇が食べた食事の残り。おさがり。おろし。 2 昔、宮中に仕えた女房のうち、格式の最も下の者。下﨟(げろう)。 3 下男・下女のこと。