かけ‐や・る【掛け破る】
[動ラ四]衣服などを、物にひっかけて破る。かぎ裂きにする。「狩衣(かりぎぬ)は—・りなどして」〈枕・一四四〉
かこ‐の‐しま【可古の島】
兵庫県の加古川河口付近にあったという島。[歌枕]「稲日野(いなびの)も行き過ぎかてに思へれば心恋しき—見ゆ」〈万・二五三〉
かご‐まくら【籠枕】
籐(とう)や竹で編んだ枕。中空で風通しがよく、夏に用いる。籐枕。《季 夏》「涼しさや夢もぬけ行く—/乙由」
かさとり‐やま【笠取山】
京都府宇治市北東部の山。醍醐山(だいごさん)の東にある。標高371メートル。紅葉の名所。[歌枕]「雨ふれば—のもみぢばは行きかふ人の袖さへぞてる」〈古今・秋下〉
かざごし‐の‐みね【風越の峰】
「風越山(かざごしやま)」に同じ。[歌枕]「—の上にて見るときは雲は麓(ふもと)のものにぞありける」〈詞花・雑下〉
かざごし‐やま【風越山】
長野県飯田市西部にある山。標高1535メートル。かざごしのみね。ふうえつざん。[歌枕]「吹き乱る—の桜花麓(ふもと)の雲に色やまがはん」〈夫木・二〇〉
長野県木曽郡上松町にある山。標高169...
かしこ【畏/恐/賢】
《形容詞「かしこい」の語幹から》 1 女性が手紙の終わりに添えるあいさつの語。かしく。男性の用いる「恐惶(きょうこう)謹言」などにあたる語。「あらあら—」 2 恐れ多いこと。もったいないこと。多...
かしこまり【畏まり】
1 恐れ謹むこと。「今日は皆乱れて—なし」〈枕・三〉 2 尊貴な相手の行為をもったいなく思い恐縮すること。「きたなげなる所に、年月をへて物し給ふこと、極まりたる—」〈竹取〉 3 感謝の言葉。お礼...
かしずき【傅き】
1 大切に世話をし、育てること。愛護。「人ひとりの御—に、とかく繕ひたてて」〈源・桐壺〉 2 世話をする人。介添え。守(も)り役。「宮の五節(ごせち)出ださせ給ふに、—十二人」〈枕・九〇〉 3 ...
かしのみ‐の【樫の実の】
[枕]樫の実、すなわちどんぐりは一つずつなるところから、「ひとり」「ひとつ」にかかる。「—ひとりか寝(ぬ)らむ」〈万・一七四二〉