からさき【唐崎/辛崎】
滋賀県大津市北西部、琵琶湖岸の地名。唐崎神社があり、近江八景の一つ、唐崎の夜雨で知られる。[歌枕]「ささなみの志賀の—幸(さき)くあれど大宮人の船待ちかねつ」〈万・三〇〉
から‐にしき【唐錦】
[名]唐織りの錦。
[枕]布に関する意から、「た(裁)つ」「お(織)る」などにかかる。「—たたまく惜しきものにぞありける」〈古今・雑上〉
から‐の‐おんぞ【唐の御衣】
「唐衣(からぎぬ)」に同じ。「まだ御裳、—奉りながらおはしますぞいみじき」〈枕・二七八〉
から‐の‐かみ【唐の紙】
中国渡来の紙。また、それに模した紙。唐紙(とうし)。「—の赤みたるに」〈枕・二四一〉
かりこも‐の【刈り菰の】
[枕]刈った真菰(まこも)の乱れやすい意から、「乱る」にかかる。「—乱れ出づ見ゆ海人(あま)のつり船」〈万・二五六〉
かり‐ごろも【狩衣】
[名]狩りのときの服。かりぎぬ。「秋の野の露わけきたる—葎(むぐら)しげれる宿にかこつな」〈源・手習〉
[枕]「裁つ」「着る」「掛く」「裾」「紐(ひも)」の縁から、あるいは乱れたり傷んだりす...
かりじ‐の‐おの【猟路の小野】
奈良県桜井市鹿路(ろくろ)付近の野。[歌枕]「馬並(な)めてみ狩立たせる若薦(わかこも)を—に鹿(しし)こそばい這ひ拝(をろが)め」〈万・二三九〉 [補説]「軽路」を当て、飛鳥の軽の野をさす説もある。
かるかや‐の【刈る萱の】
[枕]刈った萱の穂は乱れやすいところから、「ほ」「みだる」にかかる。「—乱れてあれど」〈古今・雑体〉
かれ‐ば・む【嗄ればむ】
[動マ四]声がしわがれたようすになる。「あやしく—・みさわぎたる声にて」〈枕・八〉
かろ・ぶ【軽ぶ】
[動バ上二] 1 軽そうである。かるがるとしている。「—・び涼しげなる御中に」〈枕・三五〉 2 軽率である。軽はずみである。「—・びたる名をや流さむ」〈源・帚木〉 3 低い身分・官位である。「い...