はま‐つづら【浜葛】
浜辺に生えるつる草。「駿河の海磯辺(おしへ)に生ふる—汝(いまし)を頼み母に違(たが)ひぬ」〈万・三三五九〉
はま‐づら【浜面】
浜辺。「人々もろともに—をまかる道に」〈後撰・秋下・詞書〉
はま‐て【浜手】
浜の方。浜辺の側。
はま‐な【浜菜】
浜辺に生える、食用の草。「阿胡(あご)の海の荒磯の上に—摘む海人娘子(あまをとめ)らが」〈万・三二四三〉
はま‐の‐まさご【浜の真砂】
浜辺の砂。数のきわめて多いことのたとえにいう。「山下水の絶えず、—の数多くつもりぬれば」〈古今・仮名序〉
はま‐ばた【浜端】
浜の水際。浜辺。
はま‐ひさぎ【浜楸】
浜辺に生えている楸。「波の間ゆ見ゆる小島の—久しくなりぬ君に逢はずして」〈万・二七五三〉
はま‐びさし【浜庇】
《万葉集・二七五三の「浜久木(はまひさぎ)」の表記を伊勢物語で読み誤ってできた語という》浜辺の家のひさし。また、浜辺の家。多く「久し」の序詞として用いられる。「浪間より見ゆる小島の—久しくなりぬ...
はま‐びと【浜人】
浜辺に住む人。漁師。
はま‐まつ【浜松】
浜辺の松。「昨日こそ君はありしか思はぬに—の上に雲にたなびく」〈万・四四四〉