たこ‐の‐うら【多祜の浦】
富山県氷見市の南にあった布勢の湖(うみ)の湖岸。現在の上田子・下田子や十二町潟のあたり。藤の名所として知られた。[歌枕]「—の底さへにほふ藤波をかざして行かむ見ぬ人のため」〈万・四二〇〇〉
たご‐の‐うら【田子ノ浦】
静岡県富士市南部の海岸。古くは富士川河口以西をさした。富士山眺望の名所や白砂青松(はくしゃせいしょう)の地として知られる。[歌枕]「—ゆうち出でて見ればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける」〈万・三一八〉
たま‐の‐うら【玉の浦】
和歌山県南東部、那智勝浦町の海辺。[歌枕]「我(あ)が恋ふる妹は逢はさず—に衣片敷きひとりかも寝む」〈万・一六九二〉
だいもつ‐の‐うら【大物浦】
兵庫県尼崎市大物町にあった、淀川の旧河口の港。源義経が屋島攻めに船出した地。
だん‐の‐うら【壇ノ浦】
山口県下関市、早鞆(はやとも)の瀬戸の北岸一帯。源平合戦最後の戦場として知られる。→壇ノ浦の戦い 物事の悲劇的な結末のたとえ。
ちが‐の‐うら【千賀浦】
宮城県松島湾南西部の浜辺。塩釜(しおがま)の浦。千賀の塩釜。[歌枕]「みちのくの—にて見ましかばいかにつつじのをかしからまし」〈道綱母集〉
ちょうてい‐きょくほ【長汀曲浦】
長く続く水際と、曲がりくねって変化のある浦。景色のよい海浜のこと。
ちんなんぽ【鎮南浦】
南浦(なんぽ)の旧称。
つちうら【土浦】
茨城県南部、霞ヶ浦西岸にある市。近世は土屋氏の城下町。大正11年(1922)隣町に海軍航空隊が設置され、軍都として発展。現在は工業が盛ん。蓮根やワカサギを特産。平成18年(2006)2月、新治(...
つつ‐うらうら【津津浦浦】
《「つづうらうら」とも》全国いたるところの港や海岸。また、全国いたるところ。国じゅう。「—に行きわたる」