げ‐ぼん【下品】
1 仏語。極楽浄土に生まれる人を、能力・資質の差によって上・中・下に3分した、その最下位。→九品(くほん) 2 下等。「—の恋の句に一面滑稽味を帯びているのがある」〈寅彦・俳諧の本質的概論〉
ここんひゃくばか【古今百馬鹿】
滑稽本。2巻3冊。式亭三馬作。文化11年(1814)刊。四人の間抜け者を描く。
こっけい‐ぼん【滑稽本】
江戸後期、文化・文政期(1804〜1830)を中心に行われた小説の一種。江戸の町人の日常生活に取材し、主として会話を通じて人物の言動の滑稽さを描写した。十返舎一九の「東海道中膝栗毛」、式亭三馬の...
こっけいわごうじん【滑稽和合人】
滑稽本。4編13冊。初編から3編までは滝亭鯉丈(りゅうていりじょう)、4編は為永春水作。文政6〜弘化元年(1823〜1844)刊。和次郎以下六人の主人公の、野放図な遊びぶりを描く。和合人。
さしも
[助動][さしも(さしま・さしむ)|さしも(さしむ・さしみ)|さしも(さしむ)|さしも(さしむ)|○|さしめ]《尊敬の助動詞「さしまう(さしもう)」の音変化》上一段・上二段・下一段・下二段動詞お...
さや‐か【明か/清か】
[形動][文][ナリ] 1 さえて明るいさま。「星が—な光を放つ」 2 音・声がさえてよく聞こえるさま。「振鈴(しんれい)の響—に聞こゆるは」〈樗牛・滝口入道〉 3 さわやかなさま。爽快なさま。...
三年(さんねん)飛(と)ばず鳴(な)かず
《「史記」滑稽伝・淳于髡や、「呂氏春秋」重言などにある、3年間飛ばず鳴かずにいる鳥は、ひとたび飛ぶと天まで上がり、ひとたび鳴けば人を驚かすというたとえから》大いに活躍する機会を待って、長い間じっ...
ざつ‐げき【雑劇】
1 中国、宋代に始まる演劇の形態の名。時代により、その内容が異なる。宋代では滑稽風刺劇、元代では歌劇である元曲、明・清代では新形式の短編劇をいう。 2 日本で、能・狂言・舞楽などに対し、通俗的な...
しちへんじん【七偏人】
滑稽本。梅亭金鵞作、梅の本鶯斎画。安政4年(1857)から文久3年(1863)にかけて5編5冊を刊行。江戸の遊び人仲間7人が、のんきないたずらや茶番に明け暮れる日々を描く。
しゅ‐こう【主公】
1 主人。また、主君。「—の言真に然るや」〈織田訳・花柳春話〉 2 物語などの主人公。「滑稽の小説には是等の種類の—を用いて」〈逍遥・小説神髄〉