さる‐がみ【猿神】
猿を神または眷属(けんぞく)神として祭るもの。猿は山の神や日吉(ひえ)神社の使者とされた。
さるくい‐わし【猿喰鷲】
タカ科の鳥。頭に冠羽があり、体上面は灰褐色で腹部は白い。カニクイザルなど大形の動物を常食とする。フィリピンの特産で、フィリピンワシともいう。
さる‐ぐつわ【猿轡】
声を立てさせないように、口にかませ、首の後ろで結んでおくもの。布などを用いる。「—をかませる」
さる‐ぐま【猿隈】
歌舞伎の隈取りの一。猿の顔のように紅で額に横筋を3本入れ、目のまわりを彩るもの。「曽我の対面」の朝比奈などに使う。
さる‐こ【猿子】
《猿回しの猿が着るものに似ているところから》江戸で、綿の入った袖無し羽織。主に子供が着るが、女性の胴着にも用いる。さるっこ。
さる‐ごう【猿楽】
《「さるがく(猿楽)」の音変化》 1 「さるがく」に同じ。「様々(やうやう)の箏(こと)、琵琶、舞、—を尽くす」〈梁塵秘抄口伝・一〇〉 2 おどけ。たわむれ。じょうだん。「口を引き垂れて、知らぬ...
さるごう‐がま・し【猿楽がまし】
[形シク]おどけて見えるさま。こっけいだ。「—・しくわびしげに人わるげなるなど」〈源・少女〉
さるごう‐ごと【猿楽言】
おどけた口のきき方。こっけいな言葉。じょうだん。「日一日、ただ—をのみし給ふほどに」〈枕・一〇四〉
さるさわ‐の‐いけ【猿沢池】
奈良市三条通り、興福寺南門前にある池。放生池として設けられた。
さる‐ざけ【猿酒】
猿が木のうろや岩石のくぼみなどに蓄えておいた果実や木の実が自然発酵して酒のようになったもの。ましら酒。《季 秋》「—は夜毎の月に澄みぬらん/紅緑」