ま・す【申す】
[動サ四]動詞「もうす」の音変化。または、「う」の無表記か。「一の御子敦仁の親王と—・しけるぞ」〈栄花・月の宴〉 「世を忍ぶお身なれば一所には置き—・されず」〈浄・手習鑑〉
もう【申】
動詞「もう(申)す」の略。→物申(ものもう)「物—、案内—」〈虎明狂・釣狐〉
もうさ‐く【申さく/白さく】
《動詞「もうす」のク語法》申し上げること。また、申し上げることには。「皇神等(すめがみたち)の前に—」〈祝詞・祈年祭〉
もうさん‐や【申さんや】
[副]「いわんや(況)」を、改まり丁重にいう語。申すまでもなく。「—今の所望、無下にたやすき事にあらずや」〈保元・上〉
もうし【申し】
[名]申すこと。おねがい。「若宮の別当のおん—により、囚人(めしうと)の免状ある間」〈謡・春栄〉 [感]人に呼びかけるときにいう語。ややていねいな言い方で、多く目上の人に対して用いる。「いや...
もうし‐あい【申(し)合い】
相撲で、力量が互角の力士どうしのけいこ。
もうし‐あ・う【申し合ふ】
[動ハ四]身分の高い人の前で、言い合う意の丁寧語。「竜のくびの玉はいかが取らむと—・へり」〈竹取〉
もうし‐あ・げる【申(し)上げる】
[動ガ下一][文]まうしあ・ぐ[ガ下二] 1 「言う」の謙譲語。うやうやしく言う。古くは、身分格差のある目上に言上する意であったが、現在では、改まり丁重にいう「申す」に対し、言う対象を敬う語とし...
もうし‐あわ・す【申(し)合(わ)す】
[動サ五(四)]「申し合わせる」に同じ。「当日の衣装を—・す」 [動サ下二]「もうしあわせる」の文語形。
もうし‐あわせ【申(し)合(わ)せ】
1 話し合って決めること。また、その取り決め。「—どおりに事を運ぶ」「—事項」 2 能・狂言で、催しの前日や当日などに、出演者が集まって打ち合わせや稽古(けいこ)をすること。